① ""米軍、B52爆撃機6機を欧州へ派遣 ロシアけん制""
2019.03.23 Sat posted at 16:57 JST
(核兵器が搭載可能な戦略爆撃機「B52」/Defense Department )
ワシントン(CNN) 米空軍は23日までに、核兵器が搭載可能な戦略爆撃機「B52」の6機を欧州へ派遣したと発表した。
地域の同盟国や北大西洋条約機構(NATO)加盟国との飛行訓練などが目的。ロシアによるウクライナ南部クリミア半島の軍事的な併合後、5年になる節目をにらんだ派遣ともなっている。
併合から5年たち、ロシアのプーチン大統領はクリミアを訪問し、強力なロシアが新たに誕生したなどと演説していた。ウクライナ危機などをめぐって米ロ間の関係はここ数カ月間、緊張の度合いを強めている。
今回派遣されたのは米ルイジアナ州バークスデール空軍基地に所属する第2爆撃機編隊のB52。装備品などの支援要員も含め、先週後半に英国のフェアフォード空軍基地に到着し、欧州域内でさまざまな訓練飛行に従事しているという。
米空軍によると、18日にはB52の4機がノルウェー海、バルト海、エストニア、地中海やギリシャなどを含む空域に飛来。
また、米領グアムにあるアンダーセン空軍基地と英フェアフォード空軍基地のB52がインド太平洋と欧州地域で戦域習熟飛行を同時に実施し、ロシアのカムチャッカ半島東方の北部空域を飛行したともした。
(米領グアムのアンダーセン空軍基地を飛び立つB52/U.S. Air Force/Senior Airman Ryan Brooks)
米空軍は報道発表文で、インド太平洋と欧州でのこれら飛行は世界規模での軍事力の展開を通じて同盟国やパートナー諸国の防衛に対する米国の決意を示したとした。
② B52爆撃機 、wikipedia
(B-52 ストラトフォートレス)
ティンカー空軍基地より飛び立つB-52H-175-BW
61-0036号機 (2014年12月9日撮影)
✈ B-52 ストラトフォートレス(Boeing B-52 Stratofortress )は、ボーイング社が開発しアメリカ空軍が運用している戦略爆撃機。
愛称の「ストラトフォートレス (Stratofortress)」は、直訳すると「成層圏の要塞」だが、小説などでは「超空の要塞」と意訳される事も多い。
🛫 概要[編集]
技術的には、先行するB-47で実証された諸要素を踏まえ大陸間爆撃機(ten ten Bomber)の航続力と兵装搭載力、亜音速の速度性能の機体である。ソ連圏内の目標を自由落下型核爆弾で攻撃するために作られたが、ベトナム戦争では、第二次世界大戦で投下された爆弾を大きく上回る量の絨毯爆撃を行い「死の鳥」と恐れられた。
戦略核攻撃に使用するため、機体中央部は爆弾倉となっており、大型で大重量の初期の核爆弾を搭載可能。初期型は大型の水素爆弾しか搭載しなかったが、ベトナム戦争の頃から一部の機体は、通常の自由落下爆弾も搭載できるように改造された。後期型のG型・H型においては、空中発射型の巡航ミサイル(当初はAGM-28 ハウンド・ドッグ、後にSRAMやALCM。いずれも核弾頭装備)を主要兵装としていた。兵器は胴体内の爆弾倉のほか、主翼内側下のパイロンに追加搭載も可能である。また、初期型はターボジェットエンジンを装備していたが、後期型はターボファンエンジンに換装し燃費が向上、航続距離の延長を図った。
降着装置はB-47から踏襲したタンデム式の変形である。機体下部に複列タンデムに並んだ4つの主脚と翼端を支えるアウトリガーを備えている。B-52の主脚はそれぞれがステアリング可能だという点で特徴的である。これは慣性航法装置により計算され、風上を向いている機首方向とは別に主脚を実際の進行方向(滑走路の向き)に自動的に合わせることにより横風着陸(クラブランディング)を容易にし、着陸時の横滑りによるタイヤの損傷(カットコード)を防止するように工夫されている。
冷戦の激化とソ連による奇襲核攻撃を恐れたアメリカは、複数のB-52を常に滞空させることにより敵の核攻撃による全滅を防ぎ、いつでも共産圏への報復核攻撃を可能とした「戦略パトロール」(Chrome Dome)を1962年から実施していたが、実弾頭の核兵器搭載によるパトロールは、複数回の墜落による放射能汚染事故を起こし、1968年のチューレ空軍基地米軍機墜落事故を契機に取りやめられた。
一層の攻撃力強化のための空中発射弾道ミサイル「スカイボルト」搭載計画もあったが、技術的困難から1962年に中止された。以後潜水艦発射弾道ミサイルや巡航ミサイルの発展により、この種の計画の検討は行われていない。
なお、冷戦時においてもイギリスや日本、ドイツなどの西側諸国や、革命前のイランなどの友好国の空軍への導入実績はなく、現在に至るまでアメリカ空軍以外で導入、運用実績はない。
2013年時点において、過去数度の近代化改装を施した上でも3-4世代前の古い技術による機体ではあるが、いわゆる「枯れた技術」を基礎としていることから兵器として最も重要な信頼性に結びついており、兵器の搭載能力・米軍再編による戦力再評価などの諸要因もあり戦略・戦術両面における評価が高く、1962年に最終号機を納入し終えてから半世紀以上経つが未だに運用中で、これからも適宜改修し2045年までの運用を予定している。2012年現在、76機保有している。