北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

明日は「輪島の産廃問題を考える会」発足集会

2016-09-21 | 輪島産廃問題
   

先日紹介した「輪島の産廃問題を考える会」の発足集会が明日に迫ったのであらためて紹介したい。

産廃処分場が計画されている地区が輪島市内であり、会を立ち上げようと活動している皆さんが輪島市民なので「輪島の・・・」となっているが、この問題は決して輪島市だけの問題ではない。
「能登の産廃処分場」であり「石川の産廃処分場」である。もしかしたら「北陸の・・」と言ってもいいかもしれない。

というのは、この産廃処分場の特徴である規模、そして60年にも及ぶと言われる管理期間である。
石川県内には輪島で計画されているのと同じ管理型産業廃棄物最終処分場は3か所ある。
金沢市平栗にある北陸環境サービスの施設(埋立容量703,500㎥)、同じく金沢市新保町にある環境開発の施設(埋立容量192,000㎥)、そして志賀町大島にある羽咋郡市建設資材協同組の施設(HPにアップされている書類の数字が不鮮明で容量を読み取れないが数万㎥規模)の3箇所だが、合計しても埋立容量は100万㎥に達しない。
これに対して輪島で計画されている施設は3期に分けて工事を行うが、最終的には345万㎥の受け入れを予定する。
北陸3県を対象に48年間にもわたって受け入れていくこととしている。

ここまで読んで、私のブログを読んでいる人の多くは、北陸3県ということは若狭も含まれるよね、すぐ近くに志賀原発おあるよね、もしかして廃炉になった原発からも廃棄物が運ばれるんじゃないの?って思われると思う。
当然の疑問で、すでに地元説明会でもこのような懸念が示されている。
これに対し、事業者である門前クリーンパークの回答は「放射性物質として扱う必要がないと定義付けられているクリアランスレベル(放射性セシウム濃度で100Bq/㎏)以下のものに限り受け入れます」と正直にわかりやすく記載されている。
原発廃炉の時代、大きな需要があることはよくわかる。
さて、このクリアランスレベルが妥当がどうか、仮に妥当だとしてもすべてを測定しきれるかどうか。

60年という長期の管理期間も気になるところ。
今から60年前にさかのぼれば、1956年は水俣病の発生が公式に発表された年だが、政府が発病と工場廃水の因果関係を認めたのは1968年のこと。
明日、記念講演を行う碇山先生は検討委員会の答申に関わる委員長所見で「将来的に『既知の物質の未知の有害性』や『未知の有害物質の存在』が明らかになる可能性は否定できない」とリスクや不確実性を指摘したが、なるほどその通りだ。

明日の集会は輪島市民以外の方も、もちろん参加OK。
「輪島の未来」を「能登の未来」「石川の未来」と読み替えてぜひ講演を聞いてほしい。


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