今朝(1月11日)の北陸中日新聞「こちら特報部」で紹介されている「腐る経済」。
昨年秋、友人のFBで知り、さっそく購入し読んだが、実におもしろい。
日本で初の天然麹菌で発酵させたパンづくりに至る菌との格闘の日々の記録だけでも十分に読み応えがあるが、加えてパン作りを通じて地域経済の在り方を考え、さらに現代の経済の問題点を見抜き、貨幣とは何か、労働とは何か、搾取なき経営とはいかにあるべきかと、ま . . . 本文を読む
タイトルから著者は「彼」だろうとすぐに推察できる人もいるだろう。
橋本健二君の新著である(彼については2年前にこちらで紹介している)。
居酒屋を通して現代社会を読み解いた前著「居酒屋ほろ酔い考現学」に続いて、今回は居酒屋を通して戦後70年の変遷を振り返っている。
この中で彼は格差社会の拡大による酒文化の衰退に警鐘を鳴らし、「酒を楽しむことは人権の一部」だと提案している。
呑兵衛が思わずニッコリ . . . 本文を読む
福島県内で子どもの甲状腺がん多発している問題。
政府は原発事故との因果関係を否定し続けているが、これに対して岡山大学の津田敏秀教授は原発事故による被ばくが原因と論文で発表し、国際的に大きな注目を集めている。
この論争について、当然ながら再稼働に賛成だからとか、反対だからといった理由で一方に肩入れするわけにはいかない。
素人なりに少しは論点、争点を理解したいと思い、津田教授の著書「医学的 . . . 本文を読む
今年2月に急逝した県議の先輩・藤井肇さんを偲んで企画された「はじめます はじめと出会おう もう一度」が教育会館で開催された。
藤井さんとは県議になる前、1989年の珠洲原発阻止行動の頃からの付き合いで、かれこれ25年になるが、実は藤井さんとのツーショット写真は一枚ももっていない。
まさに「はじめと出会おう」ということで藤井さんとの初めてのツーショット。
この写真は藤井さんの最初の選挙のとき( . . . 本文を読む
12月議会最終日。
補正予算含め市長提出議案はすべて全会一致で可決。
採決で対応が割れたのは請願2件。
集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回を求める意見書を採択してほしいという請願と、日米ガイドラインの再改定協議を中止せよという意見書を採択してほしいという請願の2件(両請願とも紹介議員は私)で、いずれも提出者は「戦争をさせない石川の会」。
結果は、集団的自衛権はについては賛成2、反対8(棄権 . . . 本文を読む
資本主義が最終局面に近づいたとの分析に基づいて非正規労働の問題を読み解き、さらには成長路論批判を展開していく水野和夫氏の「資本主義の終焉と歴史の危機」がおもしろい。
きかっけは今年5月24日付け朝日新聞である。
女性の派遣労働を取り上げたオピニオン欄のなかに水野氏のインタビュー記事「資本主義がつくった国内の『周辺』」があった。
この中で水野氏は、「資本主義は利潤を得る主体の「『中心』と . . . 本文を読む