ブログ仙岩

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大石邦子「冒険」

2018-12-15 05:11:16 | 問題
風のあとさき211、大石邦子エッセイストの「冒険」に、姉からの宅急便が届き、そのままダンボールを開けて縁側に広げ、ホタテの貝柱に、あ~これ大好きと声にしながら、箱の底に敷かれた新聞紙の「冒険」に眼が留まり、この言葉はいくつになっても、私の胸を揺り動かす。

縁側に座って、その投稿記事を読んだ。75歳で定時制高校に入学した76才の2年生は、生き生きと英語や数学に奮闘中だと書く。地方で33年教員をして、残り3年間はもったいないと、突然東京の教員採用試験を受け直し、その動機は「冒険」で、学校文化の違いに驚きながらも楽しくやってゆけそうとある。

私の夢も冒険の旅、車いす生活20年目で、生まれて初めて飛行機に乗り、介助の友がいてこその旅である。

「おけい」の墓参で、アメリカのロスアンゼルスからアカブルコ3泊4日巨大ホテルが航行している客船で、レストラン、ホール、シアター、プールなどつきで、400人を乗せた船にはエレベーターがついて日本人は6人、車いすの人も何人かいた。

がんを患ってからは冒険は終わりにした。新聞に載った「にっぽん丸」の写真が日に日に大きくなり、今その思い出に生きている。筆者の私も同じ運命にあるから、感無量である。