12/17(火) 昨日の午後、OB会の方が幹事となって毎月開かれている「講談たっぷり会」なる会に参加した。きっかけは、この会を切り盛りしているSさんというOBを取材したことによる。が、講談ではなく65歳から始めたと云うマラソンの対談に出てもらったことによる。
Sさん自身も講談を語り、ボランティアで施設を訪問したり海外の邦人に聞かせたりと、ご活躍である。たっぷり会では、Sさんの師匠「宝井琴梅」他、本職の講釈師が出演する。聴衆は、N社のOBが殆どと見受けたが…、この日は四十人ほどであった。
女性講釈師「宝井琴桜」さんの出しもの“榎本武揚親子餅”を聴くうちに胸に迫りくるものがあった。物語は幕末から維新にかけて「五稜郭で敗残し、江戸の牢に囚われた榎本を、老い先短い母が一目会いたいと餅売りに身をやつして牢の中に入る。親子の対面は叶うが、母と呼べぬ、子と呼ぶことが適わぬ哀しき定め・・・。武揚が釈放となった一月前、晴れての対面を待たずに母は身罷う」。
と云う物語であったが、子を思う親の心、親を思う子の心情、こう云う物語に弱いんだ。郷里に老いた母を独り残しているバカ息子としては、特に弱い、辛いものがある。物語を聴きながら万感の思いが迫ったのは私だけではないようだった。同年配や或いはご年配の方々の背が心なし震えていた。「郷関を出ず、いつの日にや還らんかな」だが、潮時かなあ・・・。
その後、某所でワイン四杯で講談会のもやもやを断ち切り、赤坂ピアノラウンジ「禅」に向かった。今年7月、オーナーだった東郷好彦さん七回忌で客の誰かが「月命日に集いやりましょう」と発言したとのこと。相方だった葉子さんから、四半期毎に東郷さんの月命日の十六日に集合との案内が届く。10月、赤坂での県人会OBとの懇談会後に顔を出して以来の顔出しであった。
葉子さんとは長い、彼女のピアノと歌を聴き始めてから四十年になろうか。奇しくも生年月日が同じである。店に入ると丁度演奏中、歌姫の声を、ピアノを聴きながら東郷さんの顔を思い浮かべ、彼との思い出に浸った。
演奏を終え、テーブルに来た歌姫にさり気なく訊く『どうすることにしたの?』と。「来年で閉めることにするわ。秋田はいいとこよ、でもやることがないんで困っちゃうね』「近所の子供や老人を集めてピアノや歌を教えたら」そんな会話をし、店を後にした。
葉子さんの生まれは弘前だが、今は秋田が実家。とは云いながら、両親は亡くなり姉たちが居るとのこと。その姉が建て替えた家に彼女の住む部屋を作ったそうだ。東郷さんを亡くしてから、帰って来いと言われつづけていたようだ。「禅」がなくり、葉子さもいなくなると淋しくなるな・・・。
さて、今朝のスムージーだが「リンゴ・ミカン・スイカ・小松菜・キャベツ一枚・ウコン」であった。今週も連夜マウンドに立つ。ウコンで酒毒消しだぜ!
スイカが入ったので水っ気たっぷり、リンゴは四分の一だけ使う。昨日のスムージーよりは色は柔らかいグリーン。何時もの食べる感じとは異なり、飲む喉越しであった。