3.空中再臨の光景
悪霊や偽預言者たちが、主の降臨をどのように偽装するかは分かりませんが、主がこの地球に降臨される輝かしい光景を真似ることは出来ないのです。いついかなる場合でも、主の再臨の光景の栄光と荘厳さを示す事は出来ません。マタイによる福音書第25章31節に、主は聖なる天使たちと共に降臨するということが書かれています。使徒ヨハネの記録によると、主が降臨される時には、すべての天使が伴うのです。「その数は万の幾万倍、千の幾千倍もあって」(黙5:11)
聖書の歴史の中で、時々、天使が人間たちの前に現れ、天の栄光の力を現したことがありますが、その結果は想像を絶するものでした。「その夜、主の使が出て、アッスリヤの陣営で十八万五千人を撃ち殺した」(Ⅱ列19:35)。そのような栄光に数千万倍以上プラスされたと考えてみましょう。そうすれば、再臨の栄光がどれほどのものかよく分かるはずです。その出来事は世界中の人々に見えますか?イエス様は、「ちょうど、いなずまが東から西にひらめき渡るように、人の子も現れるであろう」(マタ24:27)と言われました。つまり、全世界のすべての人が、その驚くべき光景を目にするということです。暗い夜空に明るく光る稲妻を誰もが見ることが出来るように、主の降臨もまた誰もが目にすることが出来るのです。地球はこちらの端から向こうの端まで主の栄光で明るく照らされます。
このように私たちは、キリスト再臨の出来事がどこかの片隅で起きるのではないという聖書的事実を知ることが出来ました。またキリスト再臨の時には、目に見えるように臨むこと以外に、とても大きな音が鳴り響くことが教えられています。使徒パウロは、「すなわち、主ご自身が天使のかしらの声と神のラッパの鳴り響くうちに、合図の声で、天から下ってこられる。その時、キリストにあって死んだ人々が、まず最初によみがえり」(Ⅰテサ4:16)と言いました。その驚くべき光景と音は、死者が墓より目を覚ますほど凄まじいものなのです。その叫び声とラッパの音は、地球上の全ての被造物に聞こえるものです。ひとつ確実な事は、ラッパは静かな楽器ではないということです。ラッパというのは、多くの人に聞こえるようにするために作られた楽器です。
終末を告げる他の現象は何でしょうか?再臨の前に、世界的な大きな地震が起こるのですが、それは今まで見たことがないほど破壊的なものになります。「すると、いなずまと、もろもろの声と、雷鳴とが起り、また激しい地震があった。それは人間が地上にあらわれて以来、かつてなかったようなもので、それほどに激しい地震であった。・・・島々はみな逃げ去り、山々は見えなくなった」(黙16:18,20)。大きな津波によって、人々が住んでいる島や山が海にのまれて、消えてしまうという恐怖の光景を想像してみて下さい。預言者の生々しい描写によると、巨大な山脈でさえバラバラに崩れ落ちるのです。
そのような光景を根拠に考えてみると、主の再臨は有史以来、最も大きな地殻変動を引き起こします。この地球上で隠れられる場所など誰一人として見つけることは出来ません。その時悪人たちは、イエス様をエスコートしてくる多くの天使たちの行列を見て、激しく動揺することでしょう。使徒ヨハネは、悪人たちが、自分たちが拒絶し否定した方の前から、必死に逃げ隠れようとする姿を描写しました。「天は巻物が巻かれるように消えていき、すべての山と島とはその場所から移されてしまった。地の王たち、高官、千卒長、富める者、勇者、奴隷、自由人らはみな、ほら穴や山の岩かげに、身をかくした。そして、山と岩とにむかって言った、さあ、われわれをおおって、御座にいますかたの御顔と小羊の怒りとから、かくまってくれ。御怒りの大いなる日が、すでにきたのだ。だれが、その前に立つことができようか」(黙示録6:14-17)。