2.菜食主義者になるのか?
私たちはこれまで、健康のためには肉を食べなければならないと学んできたかもしれません。しかし今回、肉を食べてはいけない理由がたくさんあることを学びました。では皆さんにお聞きします。あなたは菜食主義者にならなければならないでしょうか? 選択は皆さんにかかっています。アメリカ政府のある機関の調査では、アメリカ人口の約5%が菜食やそれに近い主義だと報告されています。過去の有名な菜食者には、シェイクスピア、ミルトン、ボルテールそしてニュートンなどがいます。野菜、果物、豆、堅果類、そして穀物をバランスよく摂取すると、完璧な栄養素が体に供給されるだけでなく、コレステロールや不必要な脂肪に対する心配をまったくする必要がありません。また、食べ物は、加工しない自然そのままの物を食べることが最も望ましいのです。
さてそれでは、私たち人間にとって、最高の献立は菜食中心だと言えるでしょうか? 皆さんはすでにその答えを知っておられるはずです。もしみなさんが「イエス」と答えそれを実践していかれるなら、健康と、動物の命を愛する全世界のベジタリアンの仲間になることができるのです。
3.菜食主義のメリット
最近では、ベジタリアンになることがブームになっています。しかし、今はただブームに乗るのではなく、真剣に健康を考えなければならない時期です。オタゴ大学のジム・マン教授は「ベジタリアンの食生活をする人は、心臓疾患、糖尿病、肥満、胆石症、高血圧、そして高コレステロールになる確率が減少します。果物、野菜、豆、そして精製されていない穀物をバランスよく摂取して、運動する菜食者たちは、ボディマス指数(BMI=体重と身長の関係から人の肥満度を示す体格指数)が普通の人より30%低く、虚血性心疾患は肉を食べる人より24%も低くなっています」と語りました。
ベジタリアンたちに肥満と心臓疾患が低い理由は、飽和脂肪とコレステロールの摂取が低いからです。全体的に見ると、ベジタリアンは充分な量の植物性の食品を摂取することにより、多くの病気から安全に守られるという証拠が固まってきています。みなさんは菜食中心の食生活を望まれますか? 望むのであれば、複雑な栄養学の知識やシステムに従わなくても、必要な栄養分を摂取できます。食卓に幅広い種類の精製されていない穀物、果物、豆、野菜、そして堅果類を乗せてください。特に成長期の子供たちや妊婦たちには、カルシウム(豆類、ゴマ、ナッツ類、切り干し大根、小松菜など)、鉄分(ホウレン草、小松菜など)、ビタミンB12(ノリ、アオサなど)、そしてヨード(海藻類)が含まれた食べ物を充分に摂取できるようにしてください。