第6部:地球と人類を生かす道、菜食
1.『スポック博士の育児書』の最終改訂版
子供の誕生日パーティーに、アイスクリームやハンバーガー、ホットドッグの代わりに豆をすり潰して作ったケーキにリンゴのジャム、ピーナッツバターが出てくる光景を想像できますか?
このような光景は現代では見慣れないものでしょうが、アメリカの小児科医師で作家のベンジャミン・スポック博士の本には、子供たちを均整のとれた健康な子に育てるには、そのような食事を摂らなければならないと書かれています。
一時期、「聖書の次に売れた本」と呼ばれた『スポック博士の育児書』の第7回目の改訂版では、以前とは異なり、満2歳になったら菜食中心の献立を食べさせることを勧めています。スポック博士は1998年に94歳で亡くなりましたが、その前に『スポック博士の育児書』最終改訂版を出版しました。
スポック博士が勧める新しい献立では、タンパク質を摂取するための主な食品は肉類や魚類ではなく、豆やピーナッツ、豆腐や小麦から抽出したグルテン製品などです。
1991年から菜食主義を標榜してきたスポック博士は、菜食のおかげで彼自身の健康が改善され、健康寿命が延びて、この世界的に有名な『スポック博士の育児書』の最終改訂版を出すことが可能になったと、博士の妻は語っています。