バラ育てのお手伝い ローズサポート (1) 初回(お庭A)

2012年11月23日 | ローズサポート

最初は、2本のバラから始め、次の年は、3本、また5本と毎年カタログから咲かせたいバラを
選んでは、購入し続け、16年が経ちました。今では、車1台分のスペースに50鉢ほどのバラ
を育てています。

この内13年間、勤めてもいたので、毎日は朝の水やりだけ。あとの手入れは、週末ガーデナーで、
育て方の本を買っては、試行錯誤のバラ育てが続きました。

始めは、子育てもあり、農薬を使わずに育てたかったこと。あまりトゲのないものを選びたいこと。
コンパクトに育つもの。四季咲きのもの。色々な種類、花形を育ててみたかったのです。

そして、すぐに辿りついたのが、イングリッシュローズでした。四季咲きのものがほとんどであること。
しなやかな樹形をしていること。花型がオールドローズの咲き方によく似ていること。香りがいろいろ
あり、形、色、香りが私の望みにぴったりだったのです。

虫は、毒のある毛虫以外は、手で取り、毛虫は、割りばしでとるなどし、とにかく、葉の裏などもよく
見るようにしました。やっぱりバラも、早期発見です。病気の葉もいち早く見つけて取るようにしています。

残念ながら、枯らしてしまうこともあります。早春に芽吹き、5月から咲き始め、夏を休み、また秋にも
返り咲く。そして、冬に剪定して休眠する。その繰り返しです。つまり1年ごとにまた、古い枝から
新しい枝が出て、美しい花が咲く。毎年、一からのスタートなのです。

先日、剪定の仕方を尋ねられましたので、あるお庭を訪問しました。そこには、イングリッシュローズや、
つるバラが地植えされていて、のびのび育っていました。

そこで、ご自分で剪定していただきました。その方がどこで切るかも、感覚もつかみやすいと思われたからです。
まず、枯れている枝はすべて取り去ります。(手袋は必ずして、怪我をしないようにします。)

まだ葉もあり、花も蕾もあるものはそのままにして、12月に花が終わったら、切るところに
マジックで線を書き込みました。

  

冬に木立性のものは、
樹形の半分くらいまで切り戻すこと。中心の枝を高く、周りの枝は、それより低く、山形に剪定すること。
爪楊枝くらいの細い枝を全部取り払うこと。
 

トレリスがあって、這わすことが出来るので、半つる性の、しなだれるような樹形のシュラブのものは、
中心を高く、横の枝はつるばらのように、できるだけ地面に平行になるように誘引してもらうように
しました。
 

大きなつるばらは、勢いがすごく、枝も密になっていたので、込み入った細い枝は切り取り、等間隔に
間引きながら、基本の太い枝を横に這わせることに整えることをお勧めしました。



そして、来年の1月の半ばから2月の上旬までに、根元の中心から2~30cm離れたところに穴を掘り、
25~30cmくらいのところにバラの元肥や有機物をやります。

これで、来年また美しい花が咲いてくれるのがとても楽しみな冬になりました。
(写真は、ご依頼者の了解を得て、載せさせていただきました。)

尚、ローズサポートで最初に行ったこの庭を今後、「ローズサポート~お庭A」と表示させていただきます。
(2013年12月追記)


ローズサポートとは、初めてバラを育ててみたい方や、バラを育ててはいるけれど、剪定の仕方などを知りたい方など
バラ栽培のお手伝いのことで、バラの植え付けから、開花まで、さらに次の剪定まで一年を通して、ご希望に応じて
出来る範囲で、直接お庭にお伺いしたり、メールでやり取りをしたりして、サポートさせていただくことです。


私は、バラを育てることによって支えられてきました。人生もバラを育てることによって彩られてきました。
バラは、1輪の花を咲かせてくれるだけではなくて、創造する喜びを与えてくれます。

私を幸せにしてくれたバラを、皆さんに育てる喜びを伝えたいと思っています。一人でも多くの方が
バラを育てることによって幸せになっていただけたら、私にとってこの上ない喜びです。

「バラが好き」「バラや草花のある毎日」を一鉢からでもご一緒に分かち合えたら幸せです。

今秋、アンの庭で最後に咲いているのは、フランス デルバール社のバラ「レイモン ブラン」です。
  


バラを育てるきっかけ 一冊の雑誌から

2012年11月23日 | バラの手入れ
バラを育てるきっかけは、一冊の雑誌にありました。1996年のことです。

『私の部屋ビズ BISES』NO.24
 「豊かなりオールドローズ・・・・・遠き日々の香り 馥郁(ふくいく)とよみがえる」

そこには、今までに見たことのない花形のバラが、イギリスの庭に咲きこぼれている様子が
写し出されていました。

「オールドローズ」とはどんなバラなのか? 全く初めて聞く名前でした。馥郁とした香りとは?
この時の出会いと興味がバラを育てるきっかけになったのです。

それまでの私のバラのイメージといえば、真紅の大輪や、百貨店の包装紙にあったようなピンクの
バラ、ペンの先のような花びらで、一本の枝に大輪の花が一輪咲く、お花屋さんの切りバラがバラ
の姿で、特別な時に買うものだと思っていました。
(それを「モダンローズ」と呼ぶと知ったのは、それから10年近く経ってからのことでした。)

この雑誌には、さらに香りの庭や、アフタヌーンティーを楽しむ様子、ハーブ、紅茶、バラ模様の
ティーカップのなどなど・・・・・素敵な暮らしがそこにありました。

さらにその後、オールドローズやつるバラを育てる本に出会い、ますます育てる意欲をかきたてら
れたのです。

丸い花びらが、沢山重なり、ふんわり咲く花や、桜のような一重の花。ベビーピンクのような色の
花。ひらひらした花。おしべが金色に見える花。中心に緑の目のようなものがある白い花。
どれもこれも見てみたくなりました。

ある本に、
苗を手に入れるにはカタログを取り寄せて注文すること。
苗には、新苗と大苗があること。初心者には、2年苗の大苗が育てやすいこと。
植える場所のことを頭において、苗の茂り方や花の大きさなどもよく確認してから、注文すること。
などが書かれていてとても参考になりました。

そして、いざ注文してから、その年の暮れに、根っこがむき出しになった苗が送られてきたのです。
一緒に送られてきた植え方の説明書きを見ながら、植えたことを思い出します。




待つ喜びがあり、春が来て、初めて自分の花に出会えたのです。そして待ったかいもあったのです。