花笑み ~雨にはあてず~

2015年07月07日 | 日記

6月28日 今年もユリが咲きました。2年目のコンカドールです。下から見上げて撮っています。

しばらくすると、雄蕊の花粉がいっぱいで出てきました。
 

咲きたての美しさは格別です。蕾の数は、1本につき、11個も付きました。33輪あります。
6月30日の開花数は、11輪です。


とても優しい、甘い良い香りが部屋の中まで届きます。よく見ていると、蕾には2枚の葉が付いています。
茎のところに1枚と蕾までにもう一枚。
 

7月1日には、15輪咲きました。


「花笑み」とは、花が咲くこと。または咲いた花のような華やかな笑顔 のことです。

道の辺の 草深百合の 花笑みに 笑まししからに 妻というべしや  〈万葉集 巻7 1257〉

(道の辺の草深い中にさいている百合の花のように、にっこりほほえまれただけで妻とよぶべきであろうか・・・①)

このユリが、可憐なササユリか、ヤマユリか、ヒメユリかはわかりませんが、百合の花に出会うと思わず
こちらを見てほほえんでいるように思ってしまうのも無理からぬ美しいほほえみのように感じてしまう。
まさに花笑みです。


去年の暮れに、新たに別のユリを植えました。
在来のヤマユリ1球と、オリエンタルハイブリッドリリーの「ディジー」2球です。☆

  

7月2日、「ディジー」が咲きました。植えてから8か月後になります。
 

7月3日、一本に8つ 蕾が付いていて、内3輪が開きました。


7月4日、ヤマユリの花が開きかけました。
  

7月6日、ヤマユリの花開花後、2日目です。



百合の花の蕾は、一番下から順に開花し始めます。7日現在、コンカドールは、33のあった蕾のうち、残り5つを
残すところとなりました。花は、開花後5日を過ぎると次第に傷んでいきます。毎日10輪ずつ開花している状態が続きました。

コンカドールは、陽には当たるけれど、もともと雨のほとんど当たらない場所で育ててきました。花が咲き始めると
最後部の全く雨のかからない場所に移動しました。花が雨に当たると、雄蕊の花粉が落ちてしまうのでそれを防ぐために
移動しました。

ディジーは、育てているうちに、もう1球の生育が悪くなり、途中で枯れてしまいました。ヤマユリとともに良く陽も
雨もあたる場所に置いていましたが、4月の日照不足、5月の猛暑で、蒸れたのかダメになってしまいました。6月も
梅雨で雨が多く、水やり時には水浸しになっていないか、鉢の水はけを見てからやるように気を付けていました。
ディジーもヤマユリも、開花直後に、雨のかかりにくい軒下に入れました。花が濡れたり、枝がしなるのを防ぐためです。

百合の花は、外花被3枚(ガク)と内花被3枚(花びら)で出来ています。

7日の午前中。開きかけの花です。
 

7日夕方5時を過ぎました。小雨続く梅雨の一日でしたが、薄曇りになり、雲の後ろに太陽が出ています。

 

花笑みのある七夕です。





①訳文は、『万葉集注釈 第七巻』沢瀉久孝著より引用しました。

万葉集は、4500首以上を集め、7世紀後半から8世紀の半ばにかけて編纂された歌集です。
ゆりを含む歌は、10首あります。内6首が大伴家持の歌です。

(巻7-1257、巻8-1503、巻11-2467 巻18-4086、4087、40884113、4115、4116、巻20-4369) 

☆訂正 赤い筋のユリの名は、「デイジー」ではなく「ディジー」でした。