今、出発の刻(たびだちのとき)

車中泊によるきままな旅
<名所旧跡を訪ねる>

皇宮山 蚶満寺・九十九島(秋田県にかほ市象潟町象潟島)

2024年04月22日 | 神社・仏閣
訪問日 令和5年10月19日

皇宮山 蚶満寺
近くに道の駅「象潟」があり、展望温泉も併設されていることからよく利用している
坩満寺もその都度訪れているので、今回はやめようかと思ったがやはり足が向いた



「象潟」九十九島の案内を見て、今日はここからスタートすることにした
春に訪れた長崎県の「九十九島」は、平戸藩主 松浦静山が、出羽国(秋田県)の「象潟九十九島」に倣い名づけたという






松尾芭蕉像
元禄2年(1689年) 俳人・松尾芭蕉が「おくのほそ道」の旅で訪れた最北の地として広く知られている



芭蕉は、西行ゆかりの桜の老木、神功皇后のお墓などを訪ねている



西施像
西施(せいし)は、古代中国の四大美女の一人(他の3人は王昭君・貂蝉・楊貴妃)



越王勾践が、呉王夫差に、復讐のための策謀として献上した美女たちの中に、西施がいた
策略は見事にはまり、夫差は彼女らに夢中になり、呉国は弱体化し、ついに越に滅ぼされることになる



芭蕉は、「九十九島(つくもじま)」と呼ばれた当時の象潟の景観を絶賛している
ここで芭蕉は、中国の悲劇の美女西施を思い浮かべ、「ねぶ」を「ねむの花」と「眠る」にかけて
「象潟や 雨に西施が ねぶの花」と詠んでいる






さて、九十九島巡りをしよう



「島めぐりコース」と「近道コース」がある
以前、訪れた時には2.3kmの「島めぐりコース」を選択した



田圃や畑に囲まれたあぜ道が遊歩道になっている
正面に見えるような島が点在している



約2500年前(紀元前466年)に鳥海山の山頂付近が山体崩壊を起こし大きく崩れた
そのときの大量の土砂が岩なだれとなって数分で日本海まで流れ込んだ
その土砂は日本海を埋め立て多くの「流れ山」ができた



やがて砂州が伸び、東西約1km南北約2kmの浅い潟湖ができ、「九十九島」と呼ばれる日本三景の松島のような風景になった
芭蕉が訪れた、元禄2年(1689年)には
「象潟に船を浮かべ、能因島を訪ね、さらに干満珠寺(蚶満寺)にある西行……」とあるので島以外の平地は潟湖だった



文化元年(1804年)7月にマグニチュード7と推定される大地震が起こり、秋田県内で倒壊家屋5000以上、死者500人以上という大きな被害が出た
そのとき象潟は一夜にして地面が約2m盛り上がり、潟湖の水が流れ出し、現在のような風景ができあがった



現在、象潟は「史蹟、名勝、天然記念物」に指定されている



10月下旬ともなると秋らしい風景になっていく



今回、私が選択したコースは「超最短コース」で実際には100m程度しか歩いていない



「2.3km 島めぐりコース」撮影:平成28年(2016年)5月 <下記画像をクリック>
象潟(秋田県にかほ市象潟象潟島) - 今、出発の刻(たびだちのとき)

象潟(秋田県にかほ市象潟象潟島) - 今、出発の刻(たびだちのとき)

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奥に見える山が鳥海山



坩満寺参道



坩満寺山門



扁額の文字は薄くて読めないが以前受付で尋ねると
「羽海法窟(羽州の海にある修行場)」と書かれているそうだ



山門の彫刻



仁王像












この日の天気予報は雨ということもあり、次の目的地に向かうことにした



撮影 令和5年10月19日

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