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喜多方発・琵琶曲 会津平家物語 その4終章

2015-12-25 20:01:15 | Weblog



   蔵のまち喜多方から


     琵琶曲 会津平家物語 その4 終章  作 福岡 九州男

      慧日寺に咲く慈悲の花 (徳一大師の生涯)

  空海は持ち来る 三鈷の杵にて占えり 一時は雲間に隠れしも

  紫藤の咲く山の南面にかかりしを いち早く徳一これを見つけたり

  雪深く寒さ厳しき磐梯の この地に住める会津人

  病みたる人を救うこそ 仏の慈悲と心決め

  五体不調に悩む里人の 苦難を癒す手段として

  高寺青岩 (青巌)の遺し伝える 薬効高き煎薬に

  薬師仏の加護をただ祈りたり

  されば蝦夷の人もまた 住み移りたる里人も

  共にこれを喜びて 同病相哀れみて

  共のその生命守ることをば学びたり 会津の諸人は

  恵隆寺の復元と共々に 慧日寺創建と徳一の宗論に心打たれ

  仏の心に応答えんと 凡ての民草と共々に

  力尽くさんと その創建に立ち上がる 貧者は一燈を

  富める者 財宝を寄進せり 徳一の宗論に賭けたる

  望みの波は止まらず 七堂伽藍は勿論のこと

  広く会津の里村に 五間七段の薬師堂 その内に須弥壇を置き

  ここに薬師の尊像を安置せり 御仏の温和な笑みの御顔

  柔和の御手に救いを求むれば 応え給える御仏の指先は

  衆生の悲願を満たしたり 徳一の願い 凡ての人の心にぞ

  等しく普きて その菩薩の心深く染み渡る

  将門の遺児 瀧姫 慧日寺にて修行し 生涯賭けてひたすらに

  その住ける所にぞ湧き出ずる 厩岳を源流とする

  岩清水分かちて施せり そはただ人のみにあらずして

  野猿もこれを飲み 一羽の小鳥にも恵みたり

  この水こそは生きとし生けるものの 生命の水にして尽くるなし

  これこそが慧日寺の慈悲にして 仏の心にやありしなん

  その後 徳一は 陸奥の国 湯の嶽西明寺 ここにて入定せしと聞

  く 徳一の行業ここに讃え その実を一首読む


    沙門には ただ一つあり その道は 仏の涙を

    我が涙とす

                       (完)

 本日の画像は喜多方市塩川町・会津金川寺  聖徳太子尊像

 八百比丘尼尊 縁起が残る古刹です

 
 

 
  新宮熊野神社 宝物殿 運慶作と伝わる 文殊菩薩騎獅像

  若い人は学業向上の為、年配者はボケ防止の為、拝顔の後にくぐり抜けをしているようです。