体育の研究授業をよく見たり,自分がしたりすることがありますが,そこで授業者がよく陥りやすいミスがあるように思います。
体育の研究ということで,授業者もいろいろと考えて授業をつくるのは分かります。
体育の中に子どもの「学び」をつくりたくて,いろんな場を工夫したり,いろんな時間を工夫したり。
そして,一生懸命になればなるほど陥りやすいミス。
それは,子どもの運動量が少なくなってしまうということです。
体育の授業の中でも…
・子どもたちがワークシートに書く
・子どもたちが発表する
・子どもたちが話し合う
・子どもたちが,先生の説明を聴く
そんな場面が多くなりすぎてしまうんです。
授業者が,あれもさせたいこれもさせたいという思いから,どうしてもそんな活動が増えてしまいます。
結果,「子どもたちが運動している時間,どれだけあったの?」って感じの授業になってしまっては,体育としてやっぱり残念です。
体育は,体を精一杯動かしてなんぼ,ですよね。
ということで,水泳学習についても,
絶対的な運動量を確保する!
これを基本として忘れてはいけないと思います。
子どもたちが水に入っている時間,そして泳ぐ時間をたっぷりと確保することです。
それなしには,水泳が上達するはずがありません。
プールサイドで先生の話を聞いて上達するものではありません。
水泳を上達させたいなら,十分に水泳を経験させることが一番です。
かといって,授業の開始と同時に
「はい,プールに入って~ 練習開始~」
だけではだめです。
やはり必要な指導を届け,効果的な学習を展開させるために必要な手立てはしなくてはいけません。
その中で,授業の流れをしっかりと整理して,やることを精選して,あとはその枠の中でテキパキと動く子どもをつくることです。
「今日は何分子どもたちが泳いだかな?」
いつも意識して,時には時計で計ってみるといいですね。
意外と子どもを運動させない体育の授業をしていることに気付かされるかもしれません。