小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

職員室内でキョロキョロ

2010-12-11 08:29:13 | 教師の仕事術の攻略法

前回に続き,職員室内での光景。

学期末,そして年末のこの時期,職員室内も慌ただしくなってきます。

担任の先生たちは,学期末事務が山のようにあります。

成績処理,通知表記入,出席簿,指導要録,学級会計…

事務だけでなく,授業の方だってまだまだ忙しいです。

「全ての単元をぬかりなくできているだろうか」

教科によっては,2学期の多くの学校行事のために,進呈が遅れているものもあるかもしれません。

そしてテスト。

気がつくと,2学期も残り「○日」となっていて,冷汗をかくこともしばしば。

こういった学級の仕事に加えて,校務も忙しくなります。

提出物が多くなるのもこの時期です。

教科部会の反省,学校評価,冬季休業中の勤務動静…

教務や教頭先生から「○日までにお願いします。」と,あれこれ出てきます。

こんな中で,できるだけ計画的,しっかりと仕事を済ませていこうと努めるのですが,なかなか大変ですね。

全部終わったかと思ってたら,他の先生から指摘されて

「 ・・・あ!その資料提出し忘れてた!」

なんてことも。

それを防ぐために,この時期お勧めなのが,

職員室で,他の先生の机上をキョロキョロ見て回る!

ということです。

ちょっと変な行動ですが(笑)

職員室の先生たちの机上には,いろんな仕事の資料がのっています。

中にはやりかけの仕事も。

そういったのを見て回ることで,他の先生たちは,今なんの仕事をしているのかをチェックすることができます。

そして

(あぁそうか,もう学級会計を処理しなくちゃいけない時期だな)

(お,生徒指導アンケート!出せって言われてたんだった!)

なんて気付かされることもあります。

たくさんある学期末の仕事を,オチなく勧める一つの手ですね。

もちろん,学年会や,他の先生と話す中で仕事を確認できれば,それが一番いいのかもしれませんが,なかなかじっくりとそんな時間もとれないこともあります。

だから,自ら他の先生の仕事を見せてもらいましょう。

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そのときは謙虚な気持ちで。

(すみませーん,ちょっとのぞかせてもらいまーす)

そして,露骨に,あんまりマジマジとは見ないことです。怪しいですから(笑)

さりげなく,職員室内を歩きながら。

そして,全てきっちり終わらせて,スッキリした気持ちで正月を迎えたいものです。


職員室によく来る教材屋さん

2010-12-09 21:21:33 | 教師の仕事術の攻略法

学期末になり,本校の職員室に今日も教材屋さんが来ました。

もう何度も,(きっと何年も)来ているので,みんな顔馴染みです。

その教材屋さんも,誰に何を言われるわけでなく,職員室内をてきぱきと動き回り,ちゃっちゃと仕事を進めています。

持ってきたチューリップの球根はどこに置けばいいのだとか,視聴覚担当の先生は誰だとか,何も聞かなくても,全部知っている様子です。

さすが,長年学校に携わっている方ですね。

あまりに職員室にも馴染んで,自然な感じでいるので,周りの先生たちも,あいさつも忘れてしまいそうなほどです。

学校には,こんな教材屋さん,だけでなくいろんな外部の人との関係があるものです。

そして,こんな教材屋さんは,本校だけでなく,近隣の多くの学校を同じようにして回っているはずです。

だから,自然と「A小学校は明るい学校だ」とか「B小学校は行きづらいんだよな」なんて,思っていることでしょうね。

だからというわけではありませんが,

馴染みの教材屋さんとは親しくしておく!

ことを,先生は心掛けておくといいでしょうね。

職員室に入ってくる教材屋さんを見ていると,とても腰を低くして,営業用の低姿勢で入ってこられます。

先生たちの横を通るたびに,深々と礼をして「お世話になっております」とあいさつされます。

というのも,学校が大事な顧客だから,当然なんでしょう。

学校一つと契約しているということは,きっと会社にとってはとても大きな利益でしょうから。

一方の先生は,私自身の反省でいくと,ちょっとそっけないですね。

営業する会社の方に対して,先生たちは会社を選ぶ側です。

同時に,子どもたちの相手に忙しい中で,職員室に来た外部の人に対して,なかなか丁寧な対応ができません。

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「教材?そこら辺に置いといて!」

みたいな感じで。

でも,教材屋さんと親しくしておくと,実はいいことがあるかもしれません。

なにも媚を売ったりするわけではありませんが,

◎学校自体の印象がよくなる

◎先生個人の印象がよくなる

◎先生を覚えてくれて,次からも親切な対応をしてもらえるかもしれない

◎学校を出たところでも,その教材屋さんがらみで,何らかのつながりがあるかもしれない

ということです。

意外と私たちよりも,こういった教材屋さんのほうが,客観的にたくさんの学校を見ていて,「いい学校」「よくない学校」というのを知っているかもしれませんね。

※ちなみに,こないだ私は,馴染みの教材屋さんに,採点用の赤ペンをサービスで5本もいただきました。

私だけがもらったわけではないでしょうが,「ラッキー♪」でした。

(…まんまと,教材屋さんの営業にひっかかってるのかな 笑)


2学期末の学級PTAの時期ですねぇ

2010-12-07 19:40:31 | 保護者への攻略法

さあ,本校でも明日は学級PTAです。

2学期末の反省と,冬休みの過ごし方などについて話し合います。

うれしいことに,私の受け持つクラスの保護者の方々は大変協力的で,PTAの出席率も毎回高いです。

最近は,お母さんでもお仕事をされていて,それをわざわざ休んで出席してくださる方がほとんどです。

明日も,せっかく来ていただくので,「来てよかった」と思っていただける会にできればと思っています。

この学級PTAという場では,言うまでもなく保護者の方々は,子どもたちの様子を知りたいし,学級の現状を知りたいのです。

年にそう多くないこの機会ですから,それは当然でしょう。

そして,同時に,もう一つ目を光らせてることがあります。

「我が子の担任は,どんな先生だろうか」

ということです。

やはり,先生を見ています。

これも当然なことでしょう。事前に授業参観があるならば,その授業の様子から,そしてこの学級PTAから,先生の人柄や頼もしさを推し量るはずです。

しかも,家庭訪問では一対一なので,保護者の方もちょっと遠慮がちな態度ですが,この学級PTAでは数が多いから,ちょっと強気。(な気がします)

教室の隅で,保護者どうしがコソコソとお話しているとき,「いい先生だね」と言ってもらえるか,「ちょっとこの先生ねぇ…」と言われるか。

先生も緊張しますね。

このために,先生は片意地を張って,わざとらしい振る舞いをしたくはありませんが,やはり,少しは対策を立てておくといいかもしれません。

もちろん,一番は,自分の教師としての姿で勝負をするのですが,ちょっとしたネタを準備しましょう。

保護者の方々に「おっ,やるな」と思わせる攻略法です。

新聞記事や,教育雑誌の旬なネタをそのままパクってしゃべるのもアリ!

先生がヘタな話を長々とするよりも,(失礼な言い方ですが)こういった話をちょっとする方が,保護者をひきつけるし,上手に使うと説得力もあります。

この機会に,クラスの子どもの話と合わせて,ちょっと記事ネタを紹介しましょう。

コツは,

・できるだけ旬な話であること

 →いつも先生が社会の動きや教育情勢に敏感であることを示します。今朝の新聞の話などをそのまま,というのもいいでしょう。

・少しだけ「えらそうに」話すこと

 →ここは「先生」という立場を利用します。いかにも堂々と話してみましょう。

・数字を織り交ぜた話がお勧め

 →「朝ごはんが大事」「学力が低下」「体力が向上」「脳の発達について」などの話に関して,信頼できる研究データから数字をもってきて話をすると,ぐっと説得力が増します。

そして,「お,この先生は勉強家だな…」「この先生の話はおもしろいな…」と,先生を見る目をよくしてくれたらうれしいですね。

こういった話は,保護者にとって,先生の力量を推し量るための材料になるだけなく,本人にとっても,「いい話を聞けたな」ということにもなります。

「 …と,ここで一つ余談ですが,今朝の新聞で…」

「 …というクラスの出来事に関連して,おもしろい話が。○○という研究によると,最近の子どもたちは…」

などと,上手に話を織り交ぜてみましょう。

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あ,もちろん講演会ではないので,その話が長々とメインの話になってしまわないように気を付けましょうね。

あくまで,「はっ」と思わせるために,短めに。です。


この場合,Aくんを注意する?それともBくんをほめる?

2010-12-05 16:35:51 | 「教師-子ども」関係の攻略法

廊下を走っているゆうたくんを見かけました。

瞬間的に,先生は「ゆうたくん!走っちゃダメです!」

と注意するところです。

この「走っちゃダメです!」の言葉が

「歩きなさい!」

「こっちに来なさい!」

「50数えて,歩き直しなさい!」

「・・・・・!(無言でにらむ)」

注意の仕方は,先生によって様々でしょう。

どんな言葉がよく効くんでしょうね。

その子どもによっても変わってくるでしょう。

しかし,今回は,ゆうたくんが廊下を走っているだけでなく,もう一つシチュエーションを加えます。

その隣で,ひろとくんが歩いています。

ちゃんと,廊下を歩いています。

さて,こうなった場合は,ゆうたくんへの指導の仕方も,違った方法が考えられます。

Aくんを注意するより,Bくんをほめる!

そんな方法も使えるといいですね。

ゆうたくんが走っている横で,歩いているひろとくんに,明るく声をかけます。

「ひろとくん,廊下をちゃんと歩いていけるからえらいね!」

もちろん,ゆうたくんに聞こえる大きな声で。

ひろとくんは,当り前に歩いていただけなのにほめてもらって,ちょっとびっくりもしていますが,うれしそうな顔をしました。

一方のゆうたくん。

(…おっ,やべっ)

的な表情をして,あわてて歩き出しました。

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そして先生を見ます。

(走ってるとこ,見られてたのかな…)

先生は,歩きだしたゆうたくんと目を合わせます。

そして,少しだけ微笑みました。

その微笑みの中に(見てましたよ。でもちゃんと歩けますね。次は注意しますよ。)

というメッセージを含ませます。

結果,大声で注意することなく,別の子をほめることで,注意されるべき子を指導することができました。

…と,うまくいけば,そういうことになりますね。

「Aくんがいけないことをしているとき,それがちゃんとできているBくんの方をほめる。そのことで,Aくんに気付かせる。」

こんなやり方が使える場面は,結構普段の学校生活の中で見受けられるものです。

もちろん,その子を直接注意しなくてはいけなほど重大なことであれば話は別ですが,廊下歩行や忘れ物,姿勢,服装などでしょうか。

細々と注意しなくてはいけないこと,ありますよね。

そんなとき,ちょっと見方を変えると,違うやり方があることに気付きます。

これが習慣化されると,クラス全体にも,「叱る役目の先生」という立場から「ほめる役目の先生」へと変わっていき,クラス全体の雰囲気というか,文化というか,ガラッと変わってくるものです。


「だって,先生が黒板にこう書いてたもん!」

2010-12-04 07:58:41 | 学級生活の攻略法

当り前で,単純なことですが…

2年生。

授業でノートをとるときに,先生が子どもたちの机を回って見ていると…

あれ?

先生「たくやくん,今の「右」の漢字の書き順違うよ。」

たくや「え?そうかな…」

しばらくして… お?

先生「はるみさん,今の「右」って字,書き順が違ったよ。」

はるみ「え?知らなかった」

だんだん,怪しくなってきました。

先生「ちょっと,みんな一度顔を上げて。「右」という漢字の書き順を確かめます。目の前に大きく書きますよ。せーの!」

・・・やっぱり。

心配したとおり,クラスの半分ぐらいの子が書き順を間違えていました。

先生「違いますよ。『ななめ』からですよ。」

半分の子どもたち「えー!!うそー!!」

半分の子どもたち「そうだよー!」

どうやら,元1年1組と元1年2組でラインが引かれているようです(笑)

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元1年1組「1年生の時の先生は,いつも黒板にこう書いてたよ!」

っていう意見が出たら,子どもに罪はありませんね。

先生は黒板に書く字の,書き順が正しいかいつも気をとがらせておく!

先生が板書する字の書き順が,話題になることが意外と多くありませんか?

○上のように,学年が変わり,先生が変わってから気付く

○授業参観で,保護者から指摘を受ける

○研究授業で,テーマとは関係ないけど指摘を受ける

○書いている先生本人が分からなくなり,子どもに聞く

こんな場面を,私も結構見てきました。

それくらい,先生が黒板に字を書いているときは,みんなその字に注目しているということも言えるでしょうね。

だからこそ,「書き順」です。

特に小学校の先生は気をつけたいですね。

上の2年生のように,子どもたちはそれを見たままに覚えてしまいます。

上の場合,新出漢字の学習の仕方がまずかったというのもありえますが,普段から書いている先生の字が,子どもたちに浸透することは,当然のことですから。

私は1年生を教えていますけど,1年生で習う

「右」  「九」   「年」   「出」   「金」

なんて漢字は,もちろん簡単ですが,書き順を意識してみると「…あら?どっちだっけ?」なんてなりそうでした。

自分の思い込みで,サラッと書いてしまうと,ひょっとして間違った書き順で書いてしまっているかもしれませんね。

もう一度気をとがらせて,確認してみることが必要です。

学校の先生になる人は,「書き順だってバッチリ!」なんて限らないですよね。

みんな,結構間違ったまま覚えているものです。