どうしてこんなに楽しいんだろう!

新しいことをはじめるって楽しいですね!美味しいお酒を飲んで、好きな音楽を聴いて、ヨカバンジャー!!

生涯行っていくべき大切なこと、それは恕

2020年01月18日 | 読書・歴史
朝から雨だった。
2020年最初の銀座おとな論語塾へ向かう。

東銀座駅A7出口を出て徒歩3分
会場に着いた。

冒頭、定子先生より渋沢栄一のお話。
対談記事が掲載されている
二松学舎大学の情報誌が配布された。

特集:渋沢栄一~受け継がれる「論語と算盤」というタイトルで、
二松学舎大学副学長 中山政義(なかやま まさよし)氏
渋沢資料館館長 井上潤(いのうえ じゅん)氏
論語塾講師 安岡定子(やすおか さだこ)氏
の対談となっている。

定子先生の母校でもある二松学舎は
中学・高校で論語が必修となっているそうだ。

学校の設立にも関わり、第三代の舎長(学長)も務めたのが渋沢栄一。

あらためて説明するまでもないが、
渋沢は近代日本をつくった実業家であり
教育・福祉に尽力した奉仕者でもある。

代表的な著作「論語と算盤」にあるように
道徳経済合一説を実践した人物だ。

新一万円札に決まったことで改めて脚光をあび、
2021年の大河ドラマも渋沢栄一になったようだ。

渋沢が注目されることで、
人間にとって大切なものは何か?!
多くの人が考えるきっかけになれば私もうれしい。

前置きが長くなった。

本日は衛霊公第十五

君子は能無きを病(うれ)う。 人の己を知らざるを病(うれ)えず。

から素読をした。

人の評判ばかり気にするのではなく、
自分自身に目を向け、能力の至らないところに磨きをかけなければならない。

しょっぱなから、ど真ん中の力強い直球だ!

君子はこれを己に求む。小人はこれを人に求む。

何か事があったときに、小人はひとのせいにするが、君子は自分ごととしてとりくむ。

この衛霊公第十五は直球が多い。
素直に心に響いてくる。

子貢問うていわく、一言にしてもって身を終(お)うるまで
これを行うべきありや。
子曰(のたまわ)く、それ恕(じょ)か。


子貢が、生涯行っていくべき大切なことを一言でいうと何でしょう?と訊ねると・・
孔子は、それは恕(じょ)だと応えた。

恕とは思いやりの心を意味する。
思いやりの心を持って生きることが人間にとって最も大切だ。
と孔子は弟子たちに説いている。

昨年アフガンで亡くなった中村哲氏は
この恕という言葉が好きだったそうだ。
同氏は聖書と論語を愛読していた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

人能(よ)く道を弘(ひろ)む。道、人を弘(ひろ)むるに非(あら)ず。

人が道を弘めるのであって、道が人を弘めるのではない。

水戸の弘道館はこの章句から命名している。
水戸九代藩主:徳川斉昭は国を強くするには人材を育成しなければならないという理念の下
この学びの場をつくった。
そして弘道館の額には「芸に遊ぶ」とかかれている。

一張一弛(いっしょういっし)

孔子の言葉。
緊張感も大事だが、張り詰めてばかりいたら壊れてしまう。
ときにはリラックスすることも大切だ。

一張いっちょう・・学びの場・・> 弘道館
一弛いっし・・芸に遊ぶ・・> 梅林で歌を詠む 偕楽園

ということで、斉昭は弘道館をつくったのち偕楽園もつくったそうだ。

久しぶりの参加だったが、
定子先生の一言一言は以前にもまして研ぎ澄まされていた。

真綿が水を吸収するかの如く、どんどん入ってきた。
満席の会場の人たちも、
真剣にかつ楽しく参加していた。
学校の授業とは違い、興味のある人が集まっているので
当然と言えば当然かもしれない。

類は友を呼ぶ。

この論語塾は先生、スタッフ、参加者の一体感がとにかくすごい!
この雰囲気も論語塾へ行きたくなる理由のひとつだ。

論語を通じて自分自身をみつめるという
充実した時間の余韻を感じながら
帰途についた。








コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする