東海市にある平洲記念館へ行った。
細川平洲(1728-1801)は愛知県東海市出身、
江戸時代中期の儒学者だ。
司馬遼太郎の年表では、「菜の花の沖」の時代だ。
平洲は京都、長崎、江戸など全国で学んだ後、
江戸で私塾を開き、武士だけでなく町民や農民にも学問を広げた。
その評判が広がり、米沢藩など多くの藩に招かれ、講義を行った。
上杉鷹山が平洲を師と仰ぎ重用していたことは有名だ。
鷹山が藩主に就任するとき(19歳)平洲が贈った言葉。
勇なるかな 勇なるかな
勇にあらずして
何をもって行わんや
大事だと思われることはすべて教えました。
藩の人々の暮らしを豊かにしていくためには、
まずみずからが身を正しく修めて、絶えず努力し
自分の信じるところをつらぬいていかなければなりません。
それには勇気です。勇気があなたの人生を導き
勇気をもったものこそが正しい政治を行うことができるのです!
当然、不安もあるだろう。
19歳の若者に平洲が贈ったシンプルかつ渾身のメッセージだ。
折しも新春、成人式の季節。
今の時代の若者にもぜひ伝えたいメッセージだ。
そして、私たちは、平洲のように若者にエールを贈り続ける存在でありたい。
学思行相まって良となす
がくしこう あいまってりょうとなす
学んだことを、よく考え、そして実行して、
はじめて学んだという。
学問をするということは、知識を得るだけではなく、
学んだことを生活に生かして、社会をよりよくしていくということだ。
今年も大いに学び、少しずつでも社会を明るくする行動を心掛けたい。
一燈照隅!
<平洲記念館 東海市official site>