
敬愛する「茨木のりこ」さん。
最近もとめた詩集の一節に見つけた「まなかい」と言う言葉。

この言葉を知ったのは、高校生の頃だったかしら?
万葉時代の歌人「山上憶良」の長歌に
☆子等を思ふ歌一首
【瓜食(は)めば 子ども思ほゆ 栗食めば まして偲はゆ
いづくより 来りしものぞ 眼交(まなかひ)に もとなかかりて
安眠(やすい)し寝(な)さぬ】
意味は
旅先で瓜を出されて食っていると、子どもの顔が思い出される。
次に栗を出されて食うと、いっそう子どもの顔が思い出される。
子どもとはどこからやってきた賜物なのだろう。
その顔が目の前にちらついて、寝ることもできない。
眼交・・・まなかい・・・と、読む
意味は・・・目の前。まのあたり。
おそらくいまでは死語と言ってもよい言葉かもしませんが。
万葉集の歌の世界には、相聞歌や恋の歌が多いのですが、
山上憶良は、子どもを思う歌を多く残しています。
☆先の長歌の反歌
銀(しろかね)も金(くがね)も玉も何せむにまされる宝子にしかめやも
意味は
「子に勝る宝物などものはありはしない」
山上憶良
の慈愛に満ちた歌
思い出して・・・一時「温かい」思いに浸った
夏の午後でした。
今晩は簡単アップ
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