67camper's Blog

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こんな後期のドナルド・バードも好きですね!

2009-08-29 22:33:29 | jazz & vocal
Blackjack/Donald Byrd
(Blue Note BST84259)

 60年代中期のブルーノートではジャズロック、モードで多くの名盤が生まれますが、名盤というには特徴が少ないでしょうが一定のレベルを保った好アルバムがいくつか存在しています。本日アップのBlackjackもそういう一枚であろうと思います。以前にRoyal Flushという作品がありましたが、ここでもカード関係のタイトルが使われているのが面白いですね。バードは余程のカード好きだったりして・・・?

 メンバーは、Donald Byrd(tp), Sonny Red(as), Hank Mobley(ts), Cedar Walton(p), Walter Booker(b), Billy Higgins(ds)というセクステットです。A-1のタイトル曲"Blackjack"は勿論、Byrdのオリジナルでダンシングビートを用いたジャズロック調の曲です。各自の個性を生かしたソロが聴けますが、バードの流麗なソロはいつ聴いても気持ちがいいですね。続く2曲はバードと同郷、デトロイト出身のソニーの曲です。急速調でソニーのフリーキーなトーンを交えたソロもいいですが、シダーのキラキラしたピアノが好調です。アルバムで最も好きなのがB-1の"Eldorado"です。ちょっとマイルス/ギル・エバンスのコンセプションを思わせるミディアムテンポの佳曲で、抑制の利いたバードのソロが最高ですね。B-2のソニーのオリジナル、ジャズロック調の"Beale Street"を挟んで、最後にバード自身の"Pentatonic"で締めくくられています。混沌の60年代中期にありながら聴きやすい仕上がりの一枚ではないでしょうか。

 所有盤はソリッドブルーの音符ラベルです。ブルー基調のカバーが美しいですね。