An Evening With Oscar Peterson/Oscar Peterson
(Clef MGC-698)
ジャズピアノではモンク,パウエルからの流れが本流かもしれませんが、アート・テイタムの流れを汲むオスカー・ピーターソンはカナダ/モントリオール出身というちょっと異質な経歴の持ち主です。とはいえビーバップ全盛の50年代初頭,既にバーチュオーゾとして独自のスタイルを築いていた名ピアニストであろうと思います。本当にたくさんの作品がリリースされていますが,どれも一定のレベルを超える演奏が聴けて良いですよね。本日は50年代初頭の録音で、盟友レイ・ブラウンとのDUO演奏をアップしてみます。
明快なタッチと、ブルースの上手さは定評のあるOPです。ここでもレイの芳醇なベースプレイを絡ませて美しいスタンダードを聴かせてくれます。"Caravan"から始まるA面は6曲で、聴きものは哀愁のメロディをもったロシア民謡”Dark Eyes"です。この美しいメロディをジャジーに聴かせてくれる2人,最高です。B面では"Minor Blues", "Slow Down"の2曲のブルースが良いですよね。OPのブルースのうまさは定評のあるところですよね。
所有盤はクレフのトランぺッターロゴ、モノラルオリジです。話題になるアルバムではないのですが,構えることなく聞き流せるOP、やっぱり好きです!
それにしても・・・CLEFのピーターソンはいったい何枚あるんでしょうかね(笑)
ちょっとチェックしたら~
CLEFの600番台末の方だけでMGC694(recital)~698(このan evening)まで5枚も連続リリースされてますね。CLEFには、もちろんあの「背中」シリーズもあってそれらは、MGC603~606と623~625、648~650で計10枚も出てます。
どれも1950年~1954年の様々なセッションをまとめ録りして、それらを分散して発売したようですね。
さすがハンドルネームに使うだけあって,このレーベルにはひとしおの思いがあるのではと推測いたします。
OPのクレフ盤,ログ中に書いたように全て水準以上の評価がされているアルバムですよね。さほど入手が難しい物は少ないのか、自分のライブラリーには649のHarold Arlen以外全てありました。後一枚の背中シリーズですがコンディションの良い物に出会えていません。じっくり探してみます。