The Jackie Paris Sound/Jackie Paris
(East-West 4002)
(East-West 4002)
本年のボーカル第1弾はジャッキー・パリスで行きましょう。小さい編成で粋な彼のボーカルが全編で楽しめるパリスきっての名盤として有名なアルバムですよね。パリスのギターまで楽しめてしまうインパルス盤は以前にアップしていますので覚えておられる方がいるかも知れません。リーダー盤は少なく、どれもが入手困難だったいわゆる”幻盤”のカテゴリーに入れられていたものばかりですが、そのいずれもが高い水準を保っているのは特筆すべきです。本日アップのEast West盤(Atlanticの子会社らしい)はそのマイナーレーベル故の希少さも加わり、パリスのアルバムの中でも最も人気の高いものかもしれませんね。
57、58年の録音で、伴奏はBarry Galbraith(g), Joe Benjamin(b), Ed Schaughnessy(ds)のトリオ、Galbraith, Wendell Marshall(b), Bill Clark(ds)のいずれもGalbraithのギタートリオが大半をつとめ、あとの4曲をEddie Wasserman(ts), John James(p), Joe Benjamin(b), Ed Schaughnessy(ds)のカルテットが行っています。選曲もボーカル好きの方が小粋で渋いと感じるナンバーが多く、A-1"It's Only A Paper Moon", B-1"It Could Happen to You", B-3"Until The Real Thing Comes Along", ラストの"On A Slow Boat To China"など佳曲ばかりです。こういった気の効いたナンバーをスウィンギーに唄うパリス、いいですね。伴奏陣では何と言ってもGalbraithのギターが聴きものです。コードでのバッキング、シングルトーンのソロ、縦横無尽の活躍ですね。レスター風のWassermanのテナーもいい味を出しています。
所有盤は国内サンプル盤ですが、ジャケットの右肩にあったサンプルステッカーをblog仲間のebiさんに教えていただいたZIPPO OILではがした一枚です。最近はこういう粋なボーカル少なくなりましたよね~。
そのパリスがあまりに良かったのでTimeレーベルのJackie Paris Sings the Lyrics of Ira Gershwinというのを買いましたが(CD)「ソングス~」にはとても敵(かな)いませんでした。
ジャキー・パリス・・・真のスタイリストって感じですね。
CDには何曲か別テークがあると教えてくれた人がいます。私は確認していませんが...。
それから、アメリカのジャッキー・パリスの大ファンからの情報ですが、故パリス本人曰く「ピアノはハンク・ジョーンズだった」。
勿論、当方はLPオンリーなのでこのCDが再発されているのを知りませんでした。
ピアノはハンク・ジョーンズって言う事は、"John James"は変名ですかねぇ?変名事典でも確認できなかったですが・・・