The Bud Shank Quartet/Bud Shank
(Pacific Jazz PJ-1215)
白人アルト奏者では、最高峰のペッパー,白人バードと言われたフィル・ウッズ、自分は決して得意ではないのですがトリスターノ派のコニッツを別格とすれば,そのつぎのランクには幾多の名手達が存在しますよね。本日アップのバド・シャンク,ポール・デスモンド,レニー・ニーハウス,チャーリー・マリアーノ,ジーン・クイル,ハーブ・ゲラーなどちょっと思いつくだけでも数人の名前があがって来ます。シャンクは50年代,パシフィックジャズ,ウエストコーストを代表するアルトイストであったし、アルト以外にもフルート、テナーサックスでのプレイにもその才能があふれていましたね。後にはボサノバへの傾倒やLA4でのグループパフォーマンスでもキラリと光る才能を発揮していたように思います。本日はシャンクのアルバムとしては最高傑作として恐らく最も支持されていると思われるBUD SHANK QUARTETをアップいたします。
メンバーはBud Shank(as, fl), Claude Williamson(p), Don Prell(b), Chuck Flores(ds)のカルテットです。A-1の"Bag Of Blues"はSJ増刊の「楽器別モダンジャズ名盤カタログ」のアルトサックス編で児山紀芳氏が当時競ってリクエストされたというブルースの名演です。B-3の”Walkin'"と並んでこのアルバムのハイライトであろうと思います。シャンクはA-2"Nature Boy", B-2"Nocturn For Flute"の2曲でフルートを吹いていますが、やはりここでは滑らかで力強いアルトサックスの吹奏に耳を傾けたいものです。一方,副題に“featuring Claude Williamson"とありますようにホワイトパウエルの異名にふさわしいウィリアムソンの乾いたピアノが随所で活躍しているのも見逃せませんよね。
所有盤はパシフィックジャズのブラックラベル,オリジナルモノ盤(左)です。水墨画のようなイラストジャケもとても有名ですよね。国内盤再発(右)も所有していますが,水墨画のクロのグラデーションがきれいに表現されているオリジナルジャケを見ると再発盤の貧弱さが良くわかりますね。
ご指摘のようにこの2枚が最高です。確かにこのイラスト盤のほうがアタックが強くてハードな印象です。
個人的にはボサに走ったシャンクも好きです。やっぱりフルートのプレイがボサには合いますからね。
白黒のグラデーションが国内盤は全然ダメですね。
顔の影とか,ジャケットの色合いとか,オリジナルカバーはやはり凄いですよね!