RAH/Mark Murphy
(Riverside 395, jp.reissue)
疑いもなくジャズの3大レーベルと言えば,ブルーノート,プレステッジそしてリバーサイドの3つのレーベルでしょう。3大というのは,モダンジャズの歴史を紐解く上で相当に重要なジャズメンの録音が集中しているからでありましょうが,いずれもインストアルバムでの重要性が強調されている訳で,これらの3つのレーベルのボーカルアルバムというのは異色でありますが個性の強い好盤が多いことでも知られています。本日のマーク・マーフィの"RAH"は彼の代表的名唱盤である以上に名門リバーサイドを代表するボーカルアルバムでもあるのです。本日はの"RAH"を取り上げましょう。
マーフィと言えば”RAH"というほど有名な一枚ですが,メンバーのすばらしさと選曲の良さが人気の秘密だろうと思います。メンバーは当時売り出し中のジャズメンばかりで,Ernie Wilkinsの編曲ででClark Terry, Blue Mitchell, Joe Wilder, Bernie Glow, Ernie Royal(tp), Jimmy Cleveland, Urbie Green, Melba Liston(tb), Wynton Kelly, Bill Evans(p), Barry Galbraith, Sam Herman(g), George Duvivier, Art Davis(b), JImmy Cobb(ds)がクレジットされています。録音は61年です。メンバーだけ聞いても痺れる布陣ですよね。そしてもう一つ重要なのはLH&Rばりのジャズインストスタンダードにボーカリーズで挑んだ"Milestones", "Doodlin'", "Li'l Darlin'"などの楽曲が含まれることでしょう。勿論,他の唄ものスタンダードも"Angel Eyes", "Green Dolphin", "My Favorite Things"もいいですし"Spring Can Really Hang You Up The Most"のしっとりとしたバラードも聴きものですね。
所有盤はビクターの国内盤再発です。悪名高きグリーンラベルです。経済学の本をかかえたサングラス姿でプラカードを持つマーフィのジャケ写がイカしています。
モダンジャズ特にハードバップからジャズに入った自分なので、おそらく最初に購入した男性ボーカル盤がこのRAHだったかと思います。ボーカリーズナンバーのカッコよさはさすがですね。この豪華メンバーバックに歌うのも凄いことです。
リバーサイドではアビー・リンカーンも伴奏豪華で好きですね。
最初の購入盤がこれって言うのは、渋いですね。
リバーサイドのヴォーカルではリンカーンと並び凄い伴奏陣です。
3台レーベル、いずれもジャズボーカルのマストアイテムではないものの、ひと味ひねりの利いたいい作品が多いと思います。
さすが3大レーベルです。