風を紡いで

旅の記録と料理、暮らしの中で感じた事などを綴っています。自然の恵みに感謝しながら…。

ホジュン~宮廷医官への道

2009年08月06日 | アート(本 美術 映画 音楽etc)
「大地の中を流れる水のような方だった。
太陽の下で名を誇って生きるのは さほど難しくない。
難しいのは、誰にも気づかれず乾いた人の心を潤すことよ。
あの方はそんな方だったわ。心の底から病人を愛する心医だった。
…私が死んで土に葬られ、流れる水となって出会ったら、
その時は、その時は必ず尋ねてみるわ」

ホジュンへの恋心を胸に秘め、尊敬し慕い続けた医女イェジン。
ラストシーン-。ホジュンの墓前で愛しい人を偲ぶ言葉が胸に沁みます


イ・ビョンフン監督の1999年作「~ホジュン~宮廷医官への道」
韓国で一番人気のドラマだったそうです。
「ホジュン」製作時に、医女に関する5つの論文をもとに研究。
その資料から、長今(ジャングム)の存在を知ることになります。
「チャングムの誓い」(2003年)を世に出した監督です。


主人公ホジュン。
父親は両班。でも父妾の子というだけで虐められる子ども時代
大罪を逃れられない密貿易に手を染めてしまう若き日…
両班の娘ダヒとの出会いがホジュンの生き方を大きく変えていきます。

身分違いの結婚は死罪…でも2人は結婚します
強靭な意志と努力を惜しまないホジュン。
そんな夫を妻ダヒが献身的に支えます。
「朝鮮一の名医になってください…」と
貧しく弱い人に対する限りないやさしさを持つホジュン。

自力で人生を切り開いていきます。
朝鮮時代に実在した医師ホジュンがモデルです。
彼の波乱万丈の生涯を描いたヒューマンドラマです。
史実に基づく物語構成でドラマチックに展開する大河ドラマの名作。
ホジュンの人間愛あふれる生きざまが胸に迫ります。
スピーディーな展開で、飽きさせません。お薦めです

ホジュンの言葉です
「病は診ても患者の身分は見ず、治療はしても決して見返りは求めない。
どんな困難に遭おうと真心こめて患者を診る。
それが師が私に下さった教えです」

ドラマの中で、心に響く言葉がたくさん出てきます。

偉人には必ずといっていいほど、素晴らしい師がいるもの。
師ユ・ウィテの言葉には含蓄があります
「世に知られた名医であれ、
村の田舎医者であれ、
人の命を扱う仕事はどの職業よりも高貴なものだ。
しかし、最後の一つが欠ければ真の医員とは言えぬ。それが愛だ。
病に苦しむ人々を憐れに思う心、
真に病人を憐れむ心を持って初めて心医になれる。
世の中が求める医員はただ一つ、心医だけだ」


そして、どんなに貧しく、辛くても…夫を信じて気高く強く生きる妻ダヒ。
凛としたダヒの姿に、その言葉に、心惹きつけられました
「両班だった私は漢陽に捨ててきました。
龍川であなたと出会い、消えかかっていた命を救われました。
あなたと共に山陰に行くと決めた瞬間から、
あなたの運命は私の運命となりました。
これからの生活がつらくても、私の拠り所となるあなたの胸さえあれば、
それ以上、何も望むことはありません」


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