前回、東京国立博物館(トーハク)に行ったのは、ブルーノート東京での「Misia Summer Soul Jazz 2020」(記事はこちら) に行く途中でしたから、一昨日(金曜日)、1ヵ月+10日ぶりくらいにトーハクに行ってきました。
そして、約4時間半にわたって楽しんで来ました
今回のお目当ては、表慶館で開催中の特別展「工藝2020 自然と美のかたち」でした。
時節がら、「事前予約制」のこの展覧会、当日朝にひょいひょいと10:00~の回をオンライン予約して出撃しました。
私の場合、メンバーズプレミアムパスの特別展観覧券を持っていますので、無料の日時指定だけ。
そして、10時ちょい前にトーハクに到着。
係員さんに、右に載せたメールからリンクしているサイトのQRコードと、特別展観覧券をお見せして入場
と、平日の朝だし、特別展だけでなく総合文化展も入場予約が必要だから、ある程度予想はしていたけれど、ほんんんんっとに人が少ない
上の写真は入場早々に撮ったものですが、人が一人も写っていない…
こんなに良い天気で、緑陰が「密」フリーで超気持ちいいのに、もったいないお話です。
で、10時を回ったのを確認して、表慶館に入館しました。
相変わらずステキな空間です
さて、特別展「工藝2020 自然と美のかたち」は、
日本では、自然との共生による密接な精神的感性と固有の生命観が芽生えて我が国特有の工芸を発展させてきました。それは、長い歴史と文化が形成されるなかで、変化に富む地形と四季折々の気候、そして豊かな風土に育まれた自然観を要因とすることが大きいと考えられます。日本が世界に発信する芸術文化を牽引する現代の工芸を一堂に会する本展では、82名の作家らが自由な感性によって多彩な芸術表現を発揮した、優れた近年の工芸作品82件をご覧いただきます。連綿と継承された伝統を踏まえつつ、自然と美のかたちとの関係を造形としたそれらは、日本人の自然への愛情や畏敬の念をもって新しい自然観が表されたものでしょう。
というもので、 トーハクよりも、東京国立近代美術館工芸館あたりでやっていそうな展覧会でした(東京最後の日に行きましたっけ…:記事)。
そういえば、金沢の東京国立近代美術館工芸館は、いつ開館なんだろ? と思ったら、今月25日(日)でした(こちらのサイトをご参照方)
それはともかく、特別展「工藝2020 自然と美のかたち」の会場は4部構成で、
金と銀、黒と白、赤、青と緑と、色別になっていまして、これは面白い趣向でした。
ジャンル別にしなかったところに、企画者のセンスを感じました。
それ以上に、展示されていた作品のすべてに共通する、技術と完成度の高さ、美しさ、独創性、そして、みなぎる緊張感に、ただひれ伏すしかないような気になってしまいました。
いったい何を材料にして、どうやって創られたものなんだろ? と、素人目には不思議な作品だらけ
そして、いつもの弁でいえば、「お持ち帰りしたい作品」だらけ
中でも一番のお気に入りは、
本間秀昭さんの竹細工(置物)、「流紋-2018」でした。
段差を流れ落ちる水の表現もさることながら、竹の先っぽが、丁寧にU字型に曲げられているところに妙に感激してしまって、角度を変えて、しげしげと拝見させていただきました。
ほかにも、ほんっと良い作品ばかり(とりわけ着物=染織とか人形に)で、まさしく眼福でありました。
この記事の上の方に、この展覧会のフライヤーを載せましたが、なんかノペ~とした印象をお持ちの方も多いと思います。
でも、実際にこのフライヤーを手にとると、印象が変わること必至です。
ほら
展覧会のロゴが市松模様を描いていて、「藝」が細かいんです
「工藝2020」展は11月15日まで開催中です。
観覧料は1,500円ですが、総合文化展も観られますので、総合文化展の観覧料に500円プラスするだけですから、これはお得かと思います(特別展観覧券を使うんじゃなかった…と後悔)。