監督:ザンドラ・ネッテルベック
脚本:ザンドラ・ネッテルベック
製作:カール・バウムガートナー クリストフ・フリーデル
《キャスト》
マーサ:マルティナ・ゲデック
マリオ:セルジオ・カステリット
リナ:マクシメ・フェルステ
公開:ドイツ 2002年4月18日
日本 2002年11月16日
上映時間:105分
製作国:ドイツ オーストリア イタリア スイス
言語:ドイツ語 イタリア語
マーサの幸せレシピ・オフィシャルサイト
舞台はドイツ、ハンブルグのレストラン。主人公の女性マーサは、ここの天才的なシェフという設定。
ドイツが舞台の料理映画とはなんぞや?と思ったけれど、ここはフレンチ・レストランだった。
さらに、ここにイタリア人シェフのマリオが登場して、人生の味覚はふくよかに広がってゆくのだった。
「マーサ」という名前にも、聖書が背景にある。
イエスがマーサの家を訪問する。
妹のマリアはイエスの足元で話を熱心に聞いているのだが、
マーサはもてなしの料理に忙しい。
マーサは不満を言う。「私ばかりが働かされています。」
イエス曰く「あなたは直面したくない心配事があって、キッチンに逃げ込んでいるのでは?」
マーサは、姉の突然の事故死によって、孤児になった姪のリナと暮らすことになる。
別れた父親とは、なかなか連絡がとれない。事故のショックからリナはなかなか解放されない。
慣れない子供との生活、学校の送迎、食事の支度、に振り回されるがうまくはいかない。
リナは食事を受け付けない。(天才シェフはお手上げ。)
リナは学校でも問題ばかり起こす。
やむをえずレストランの厨房にリナを連れていく。
そこでリナが初めておいしそうに食べたものは、マリオが賄い料理に作ったパスタだった。
トマト味に粉チーズと香草を振りかけただけのものであった。
こうしてマリオは、頑ななマーサの心とリナの孤独をとかしてゆく役割を担う。
いつも天気が悪い、プロテスタント的風土のハンブルグの2人の暮らしに、
イタリア人マリオが温かい光をもたらすのだった。
「幸せレシピ」は天才シェフのマーサに、新たな窓を開いた。
そして、3人で幸せに暮らしましたとさ♪
料理は食べる幸福にのみ存在するのではないのか?