ふくろう日記・別室

日々の備忘録です。

炎昼 炎暑 酷暑 極暑 大暑

2014-07-27 21:29:06 | Haiku


暑い!暑い!おそろしいほど暑い!
……と騒いだところで、梅雨明け後の暑さは居座りはじめたばかり。
さて、どうしようか?出掛ける気にもなれないし。
それで、熱い俳句を選んでみました。拙ない感想などを添えて。


炎昼いま東京中の一時打つ      加藤楸邨


夏の午後一時と言えば、温度が最も高い時間である。
東京のビジネス街の昼休みが終わる時間にも当たる。
屋外での人の動きがはたと途絶える時間に
暑苦しい東京の時計という時計が午後一時を打つのである。
時計の音はどこから聴こえるのか?死者が打つのか?


電柱のどこへも行けぬ炎暑かな    大野朱香


立ったまま動けない電柱である。
炎暑から逃げる術もないのである。
哀しくて、やがて面白き……。


静脈の浮き上り来る酷暑かな     横光利一


思わず我が腕の静脈を眺めてしまった。
冷房の効いた部屋にいて、パソコンに向かっている私には表れない症状かもしれぬ。
横光利一の句に「梅雨晴れや手枕の骨鳴るままに」という句がある。
横光さんは、気象の変化を体の部位にて感じる方なのだろうか?


蓋あけし如く極暑の来りけり     星野立子


まさに極暑の蓋が開くのだ。地獄の釜の蓋が開くように。


念力のゆるめば死ぬる大暑かな    村上鬼城


あああ。暑さに耐えるには念力に頼るしかないのか?

ゆたんぽのぶりきのなみのあはれかな

2014-07-11 00:46:39 | Haiku

こんな季節に、こんな句を見つけてたの。


 ゆたんぽのぶりきのなみのあはれかな  小澤實


楽しい句ではあるが、解釈はいろいろありそうな気がする。
しかし「ぶりきのなみ」という表現は、ブリキの湯たんぽに必ずある、あの波型のでこぼこではないか?

 こんな感じの。

だから「あはれ」は湯たんぽの劣化した状態を指すだけだとすれば、つまらないわ。
わたしだったら「あはれ」は、湯たんぽにある波型を男性の肋骨に例えたら面白いと思う。
(ごめんなさいね。)

つまり。寒い夜に、湯たんぽをじーっとみていた。
湯たんぽの波型から、痩せ細った男性の肋骨を思い浮かべた。
それで、なんだか悲しくなった。

すみませぬ。

アナと雪の女王

2014-07-04 16:42:57 | Movie
アナと雪の女王 TV初特別映像



強く薦めて下さる方の、その強さに動かされてやっと観てきました。
どうもありがとうございました。

子供用に作られた「吹き替え版」を観てきましたので、日本の声優さんの歌声でした。
しかし、こうした「吹き替え版」はなつかしいものですね。
子供が幼くて、字幕が読めない時期には、これで母親は大助かりしたものでした。


さて、ストーリー自体は、ウォルト・ディズ二ー特有のものでした。
「愛が人々の氷のような心を融かしてゆける。」という根本的なテーマだったと思います。
しかし、なんと言っても、その画像の美しさとなめらかな動きに圧倒されました。

「これぞ、ウォルト・ディズ二ー!」

建物、町、雪、氷、登場する人々の個性や表情、などなど見事なアニメーションでした。