ふくろう日記・別室

日々の備忘録です。

今春、初対面の小さな花たち

2016-05-28 21:49:53 | Stroll
草むらに目を向ければ、小さくて(ミリ単位の)花を発見します。
それを、ヘボカメラマンが苦労して撮影した、貴重な映像ですぞ。
(我が基準では、新発見!!!)


 オトメフウロ


 ハナヤエムグラ


 シロバナマンテマ←←これが一番新しい発見!!!

植物の素人が、何故かカメラに目覚めてしまって、誰かが笑っているのだろうなぁ~。

ハナキササゲ ガビハナミズキ

2016-05-27 22:49:16 | Stroll








以上、「ハナキササゲ」です。小石川植物園にて、初対面でした。
うつくしい花で、大きな木に咲いていました。



「ガビハナミズキ」という、ちょっとだけヘンな名前です。



イヌツゲの小さな花です。好きな花で、毎年撮影しています。植物園にて、最初に出会った木の花でした。

雀のお宿・その2

2016-05-22 13:54:39 | Stroll
去年の今頃に、見つけた雀のお宿ですが、
今年も気になって、行ってみたのですが、猫が近くをうろちょろしているせいか、親鳥が警戒の声を発するばかりで、なかなか子供のいるところへ降りて行きません。





枯れたイチョウの木に、多分コゲラが作ったであろう巣に、今年も雀が雛鳥の巣とし、
餌をあげる瞬間を数日前に目撃したのは確かなのですが、カメラが間に合いませんでした。

大分、待っていたのですがあきらめました。
生き物を追うカメラマンのご苦労に、敬意を表します。




 巣だけ……。

平和の時には子が父の葬いをする。

2016-05-15 22:45:30 | Poem


本日の朝日新聞の「折々のことば」から、連想ゲームのように、色々なものが押し寄せてきました。

まずは、金子光晴の詩を。


   召集   金子光晴
         
 
   バネのこわれたベッドのうえに
   仮死の子が横たわる。
   むりにも子供を病人にしたて、
   敵のてだてのうらをかこうと。

   非国民の父親は、窓をしめきり、
   松葉で子をいぶしたり、
   裸にして、庭につき出し、
   十一月の長雨にたたかせたり、

   子は、衰えて眠る。夜もふけて、
   父は、子のそばで紅茶をいれる。
   人がみな、鬼狼になった時代を、
   遮断する、破れカーテンのうち、

   タムの穿く
   刺繍の靴。
   蒟醤の箱、プノンペンの面。
   それら、みな。

   子の父や、母が、子のために
   世界のすみずみを旅して
   あつめかえったおもちゃの影まぼろし、
   幾歳、心の休み所となったこのかくれ家。

   この部屋も、あすは木っ端みじんとなろう。
   だが、その刹那まで、
   一九四〇年日本の逆潮を尻目の、
   ここの空間だけが、正しいのだ!

   窓のすきまを忍び込む、
   風がことりという。
   戸外の夜陰をひっさらって
   「時」の韋駄天走りをかいまみて、

   子と父を引き裂くその「時」が
   刻々に近づく
   だが、その不安を
   しまいまで、口にすまい。

   子はねむる。わるい夢をみてか
   ときどき、うなされるが、
   父は、机にむかって、
   アリストファネスをよむ。



おそらく父親の光晴が読んだものは「アリストファネス」の「女の平和」ではないだろうか?
息子に召集令状がきたとき、息子を大雨の中に裸で一時間も立たせたり、部屋に閉じ込めて生松葉でいぶしたりして、気管支炎カタルの発作を起こさせ、二度にわたり、息子の招集をまぬがれさせた、金子光晴であった。

身ぶりとしての抵抗  鶴見俊輔

2016-05-14 16:57:30 | Book



これは河出文庫から出版されている、黒川創編集による「鶴見俊輔コレクション」の(2)にあたる書となります。黒川創氏は作家。10代から「思想の科学」に携わり、鶴見俊輔氏らと共に編集活動を行っていました。

あなたは勝つものと思ってゐましたかと老いたる妻のさびしげにいふ  土岐善麿

この短歌が、この本を読み始めてすぐに記されていました。
土岐善麿は、明治初期から大正にかけて、啄木の友人として、戦争に反対し、朝鮮併合に反対した歌人であったが、やがて新聞人として、戦争に肩入れすることになった。そのあいだ家にあって、台所で料理をととのえていた妻は、その乏しい食材から夫とは別の現状認識をしていました。この思想の違いを、正直に見据えて、土岐善麿は敗戦後の歌人としての一歩をふみだした。この彼の生き方を鶴見俊輔氏は立派だとおっしゃる。

さらに、敗戦当夜、食事をする気力をなくした男は多いとおっしゃる。しかし夕食を整えない女性がいただろうか?他の日と同じく、女性は食事を整えた。この無言の姿勢のなかに、平和運動の根があるとおっしゃる。これがおそらく鶴見俊輔氏の基本的なお考えではないだろうか?

もうこれで充分に「読んだ!」という感動が湧く。しかし、ここから鶴見俊輔氏は、様々な実体験に沿って、「抵抗」の歴史を語るのであった。すべてに感想を書くことはできませんが、読むことに一切の苦痛はなかった。その上「平和」と「人権」を守り抜く姿勢が崩れることがなかった。強い方だ。そして自由で柔軟な方だ。そして信頼できる方でした。

経験と実践と思想とが、しっかりと結びついた鶴見俊輔氏の言葉は私を導いて下さった。これからも、もう少しだけ生きてゆかねばならない私にとっての、道案内人となってくださる方だと思っています。


以下、引用です。

『「足なみのあわぬ人をとがめるな。かれは、あなたのきいているのとは別のもっと見事な太鼓に足なみをあわせているのかもしれないのだ。」ソロー 

『正論が抑圧される時、流言蜚語が正論のかわりになる。これにたいして権力は、それじしんの蜚語をつくって、まやかしの道をひらこうとする。その政府創作の蜚語にたいして、民衆の蜚語をすすめなくてはならない。』


(2012年10月10日 河出書房新社刊)

働き者の虫たち

2016-05-12 21:22:49 | Stroll
ムラサキツメクサが花ざかりです。
散歩の度に写真を撮っていましたが、同じ種類の虫に出会いました。名前は不明ですが……。








そして、風の強い日にも、虫たちは必死でアカバナにたどり着いたようです。落ちないでね!がんばれ!







風露草属・ Geranium

2016-05-08 13:13:39 | Stroll
わたくしの行動半径のなかで、出会う花はわずかなものですが、風露草属は気が遠くなるほどあります。

それでも、友人からのお便りのなかに「ヒメフウロが咲いています。」と書かれていれば、我がフォト倉庫を探してしまう。



そして、今年初めてみつけた「オトメフウロ」と比べてみました。



これで「姫」と「乙女」が揃いました。

そして、長年にわたり写真を撮り続けてきた「アメリカフウロ」です。たくさん出会います。



どれも愛らしいわ。
葉や実の状態に共通するものがありますね。

花八重葎(ハナヤエムグラ)

2016-05-06 21:18:46 | Stroll
ハナヤエムグラというのは、このような花です。
昨日初めて出会いました。「ウマゴヤシ」の傍に咲いていました。





どうしても、この歌を連想してしまいます。


八重むぐらしげれる宿のさびしきに人こそ見えね秋は来にけり   恵慶法師(えぎょうほうし) 

百人一首47番


実は八重葎(やへむぐら)という花はこのように地味な花でした。
ご親戚のようではありますが……。