ふくろう日記・別室

日々の備忘録です。

因幡の白兎

2012-08-29 11:00:43 | Music
因幡の白兎


因幡の白兎後編


大黒様の歌♪


ふと「古事記」について考えていたら、子供時代に歌っていたこの歌を思い出しました。
小学校で習ったのか?歌好きの母が足踏みオルガンを弾きながら歌ってくれたのか?
記憶はもはや定かではないが、「大黒様の歌」がふいに記憶から聴こえました。

わたくしたちは、子供の時から無意識のなかで永い歴史のなかに組み込まれていたのだなぁと思いました。
ガマの花粉には止血作用があるようです。こういうこともわかってくる♪

真夏の夢か?

記憶のなかで、父も母もますます美しい存在になってゆく。

一寸法師 大黒さま 金太郎 牛若丸

杏姫 室生犀星

2012-08-24 00:26:38 | Poem


室生犀星の小説「杏っ子」は有名だが、彼の「哈爾浜詩集」のなかには「杏姫」という詩がある。


   杏の実れる枝を提げ
   髫髪(うない)少女の来たりて
   たびびとよ杏を召せ
   杏を食べたまへとは言へり。
   われはその一枝をたづさへ
   洋館の窓べには挿したり。
   朝のめざめも麗はしや
   夕べ睡らんとする時も臈たしや
   杏の実のこがねかがやき
   七人の少女ならべるごとし
   われは旅びとなれど
   七人の少女にそれぞれの名前を称へ
   七日のあひだよき友とはなしけり。
   あはれ奉天の杏の
   ことしも臈たき色をつけたるにや。

思うことありて、この詩をここに記す。

赤毛のアン

2012-08-23 15:54:22 | Movie
Anne and Gilbert-First Time



My Favorite Scenes From Anne 3



今週は、毎日午後1時から観ていた「赤毛のアン」&「アンの青春」…多分明日が最終回かも。
しあわせな1週間だった。(明日まで…。)

《追記》8/27

最終回は今日でした。
「赤毛のアン」「アンの青春」「アンの結婚」それぞれが全編後編となっていて、全6回の放映でした。
孤児として引き取られ、幸福に育ち、手探りの青春の果てに、幼なじみのギルバートと結ばれる。

そして戦争を経て、終戦を迎え、運命に翻弄されながらも必死で生きたアン。
戦争孤児の男の子を、夫とともに息子として育てることに。
幸福な輪廻。

《さらに追記》8/28

まだ続いていました。どこまで映画は続くのかな?アンが自らの生涯とルーツを求めることに。


「アン・シリーズ」

瀬戸内少年野球団

2012-08-20 16:13:55 | Movie
瀬戸内少年野球団(IN THE MOOD) クリスタルキング


監督 篠田正浩
脚本 田村孟
原作 阿久悠
企画 海老名俊則 黒井和男
製作 原正人
プロデューサー 飯泉征吉 山下健一郎
撮影 宮川一夫
美術 西岡善信
音楽 池辺晋一郎
録音 西崎英雄
照明 佐野武治
編集 山地早智子
助監督 永井正夫
スチール 遠藤正


《キャスト》
夏目雅子 中井駒子
渡辺謙 中井鉄夫(中井家の次男で駒子が後添えに勧められている相手)
郷ひろみ 中井正夫(新婚早々戦死したと思われていた駒子の夫 傷痍軍人)
岩下志麻 穴吹トメ(床屋“猫屋”をバーに改装する女将 戦争未亡人)
島田紳助 正木二郎(“バラケツ”の兄)
辰巳努 吉沢孝行(ダン吉)
山内圭哉 足柄竜太(淡路島江坂町国民学校初等科・級長 江坂タイガースのメンバー)
大森嘉之 正木三郎(バラケツ)
佐倉しおり 波多野武女(転校生で江坂タイガースに入る少女。波多野提督の娘)
大滝秀治 足柄忠勇(竜太の祖父で巡査)
加藤治子 足柄はる(竜太の祖母)
ちあきなおみ 美代(バー“猫屋”の女給で最後は鉄夫と島を去る)
内藤武敏 中井銀蔵
浜村純 (老船大工)
沢竜二 池田新太郎
伊丹十三 波多野提督
不破万作 (青年団長)
清水のぼる スポーツ振興係
堀真一 ボーイ
河原崎次郎 中井宗次
谷川みゆき 節子(バー“猫屋”の女給)
上月左知子 中井豊乃
桑山正一 校長(江坂町国民学校の校長)
宿利千春 正木葉子(“バラケツ”の姉)
ビル・ジェンセン アンダーソン中尉
ハワード・モヘッド GI
津村隆 通訳
服部昭博 中井照夫(デブ国)
山崎修 新田仁(ニンジン)
森宗勝 折原金介(ボラ)
丸谷剛士 神田春雄(ガンチャ)
戸田都康 高瀬守(アノネ)
三上博史 波多野啓介(武女の兄)
有安多佳子 チトセ(戦争未亡人)
小野朝美 とも子(戦争未亡人)


何度観てもすばらしい映画である。
キャストをすべてここに書いたことには、わたくしなりの理由があります。
この映画はすべての登場人物が主人公だからです。
そして戦争によって運命を狂わされた人々(大人も子供も。)の物語です。

昭和20年9月の淡路島。江坂町国民学校の初等科5年男子だけの学校が男女共学になった。
そのころ、波多野提督とその娘波多野武女が島にやってきた。
戦後教育が必ず通貨儀礼としてあったのは、教科書の不適切な部分の塗りつぶしだった。
これによって、少年少女たちの、今までの夢も希望も砕かれた。

担任の中井駒子は、少年に野球をやらせることで新しい生き方を求めようとした。
そこに唯一女の子の波多野武女が参加。チームのなかで一番背が高い。
しかし彼女の父親「波多野提督」は軍法会議の末に、アメリカで絞首刑となる。
この重い事実を受け止める思春期前期の少女の痛みと苦しみと恐怖ははかりしれない。

そして女性たちのたくましい、そして哀しい生き方。

傷痍軍人の中井正夫が立ち直り、島の未来を冷静に考える。
漁業ばかりに頼れば、魚はいなくなる。そのためには島の農業も必要となる。
その指導とともに、野球の指導もする。

船大工はバットを作り、足柄竜太の祖母はボールやグローブを布で手作り。
そして少年たちは「働く」ことを覚え、そのわずかな賃金で野球道具を充実させる。
その熱意が村人を動かし、ユニホーム、ボール、バットなどなど野球に必要なものがだんだん揃ってくる。

米兵も島の人々も、敵でありながら同じ人間だと思うには、波多野武女には辛いことだった。
そして瀬戸内少年野球団は米兵チームとの試合に臨む。それが米兵の島からの撤退であった。

戦争がいかに愚かなものか?それでも人々は立ちあがる。しかし戦争の傷跡は消えない。