エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

感情転移の目的、セラピストの役割

2015-12-30 10:51:13 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
転移と逆転移に対する気付き
  医者を始め、ヒューマンサービスに携わる者は、不平等な上下関係を利用するものが、非常にたくさんいます。 p236の16行目途中から。 &n...
 

 まともな仕事をするのには、親に対する非常に消極的な気持ちに折り合いをつけていることが大事ですね。

 The lie cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』の第4章、「自我と人品 : 結びの覚書」p102の、第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 すべての人生の舞台で、クライアントが様々な感情転移をしてくるのは、クライアントが人生の中にある特定の危機を繰り返す時に、育ちの芽になる≪本当の自分≫を見つけ出す親に、セラピストになってもらいたいんですね。それは、「発達上のやり取り」がこれまでぶち壊しにされてきたところを、やり直すためなんですね。でもね、この臨床上の親子の出会いがダイナミックなことが、それほど明確ではないんですね。ただし、様々な年齢のクライアントとの関係でする、セラピストの対抗感情転移のよくある経験を研究すれば、そのダイナミクスがハッキリします。

 

 

 

 

 

 ここでエリクソンが教えてくれる通りのことがやれれば、セラピーは、失敗しませんね。その通り出来れば、セラピーはほぼ大成功と言ってもいいでしょう。

 心理上、魂の親になることが、セラピストの求められるのが、クライアントが感情転移を起こす時です。感情転移と言っても、精神分析を学んだことがなかったり、たとえ学んでも、臨床で体験したことがなかったり、する人には、分からないのが普通です。たいてい、いわれのない怒りや嫌悪感を向けられる場合が、感情転移を受けている場合です。嬉しくないですよね。現実には、意地悪されたり、打たれたり、悪口や陰口を言われたり、嫌な顔をされたり、するんですからね。そういう場合に、そういうことに中に、「発達上のやり取り」がなかったこと、それゆえに、怒りや嫌悪感を他者に向けやすくなっている相手への、真の意味での理解(under下に- standing立つこと)が問われてんですね。その問いに応えることが、セラピストの腕の見せ所という訳ですね。

 

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