エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

≪陽気で明るい関わり≫は、「正しい」ことよりも、はるかに正しい! 

2014-06-29 10:53:56 | エリクソンの発達臨床心理

 

 
やり取りがどれだけ大事か強調してもしきれない:根っこの経験
   一見攻撃的に見える行動も、それは、人との陽気で明るいやり取りを求めている行動である、これは臨床上非常に大事な視点なのですが、なかなか納得できない視点...
 

 ≪陽気で明るいやり取り≫。それが臨床で最も大事で、最も「正しい」関わりであることを、私は確信しています。

 ≪陽気で明るい関わり≫に、子どもはすぐに嬉しそうに反応します。ところが、「真面目な」教員ほど、「正しい」ことが好きな教員ほど、「ちょっと、いやだな」と言うサインを身体全体から発しますね。そういう教員は、ほぼ例外なく、子どもとのやり取りは一番へたくその部類に入ります。子どもの気持ちを理解する(understand)、一歩下がって、子どもより下に立つ、のが苦手だからです。その手の教員がやってることと言えば、子どもより上に立って(upper-stand)、正しいことを子どもに教え、押し付け、強制することです。それでは、子どもの心に、その正しいことは届かないのに…。自分との対話がないから、子どもの気持ちとも対話ができないのです。

 ≪陽気で明るい関わり≫に、なぜあれだけ子どもは反応するのか? それは、≪陽気で明るい関わり≫こそ、子どもの存在を、子どもが生きてきて、今ここで生きていて、これから生きていくことを肯定するからです。そして、子どもが、最も鋭敏に、最も繊細に、そして、最も深淵に求めていることと言ったら、自分の存在、自分が生きてきて、今ここに生きていて、これから生きていくことを肯定してもらうことなんです。

 今日から、あなたも≪陽気で明るい関わり≫をしてみませんか? なぜなら、≪陽気で明るい関わり≫こそ、どんな「正しい」ことよりも、正しいことだから!

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 良心の 父と母の仲が悪いと… | トップ | 精神疾患の総合デパートにな... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿