国立 桜通り
今年の正月に朝日新聞に「逆境に学ぶ」と題して、三人のインタヴュー記事が掲載されました。いまでも、デジタル版で読めます。http://www.asahi.com/articles/DA3S11539814.html
加山雄三さんと言えば、慶応ボーイで、しかも、永遠のプレイボーイ、俳優・上原謙さんの長男。同年輩の人ではなくても、テレビか何かで「若大将」シリーズの映画をご覧になった方も多いと思います。また、「君といつまでも」などの音楽を聴いたことのある方も多いはず。何かと華やかなイメージがありますね。「逆境」とは程遠いん之じゃぁないのかな?
でも、この記事を読むと、「逆境」そのものを生きてこられたことが分かります。間もなく、78才。「『魔坂』みたいな逆境を何度も経験してきた」と言います。その一つが叔父さんが経営していたホテルが倒産して、今から45年前に「億単位の借金返済に追いたてられた」と言います。奥さんで女優の松本めぐみさんと、いっぱいの「卵かけごはんを半分ずつ分けあっ」て食べたこともある、と言います。
その加山さん、「逆境」についてどのように考えているのでしょうか?
「「ああ、もうダメか」と絶望寸前になることだってある。だけど、逆境から立ち上がろうと必死になって努力する、本気で挑んでいると、去っていく人もいる代わりに、力になってくれる人が必ず現れる」。うまくできてますね。「真の友」「真友」がわかります。そして、「耐えに耐えて…、荒波を乗り越えた後に、自分の中に力が備わってくる」、「その出会いが根底から人生をかえることだってある」と断言します。
加山雄三さんは特定の宗教を信じているかは分かりません。ましてや、キリスト教とは関係ないと思われます。ところが、ここで加山さんが語られていることは、まさに、「ローマの信徒への手紙」第五章3節~5節「苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生む」とあるのと、全く同じことなんですね。実に不思議ですね。何度かこの聖句について、あるいは、ヒュポメノー(「忍耐」と訳されている)について書いてきましたが、これはキリスト者に限ったことではないんですね。どなたでも、心の成長について、簡潔に記してあるところなんですね。実に不思議ですね。
私の経験から申しあげても、本当にそうです。私の場合、早稲田の政経のクラスメート、ゼミ友達が「奇跡」ではないか、と思うような支援をしてくれました。本当に「学生の頃の友達って、ありがたいなぁ」「人間、損得じゃぁないなぁ」と心底感じます。そして、この経験が「何があってもだいじょぶ」という、まるで、米沢興譲教会の田中信生先生が言いそうなことを、地で生きることになります。
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