エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

発達トラウマ障害≒愛着障害の子ども達の、できそこないな自分

2016-04-23 02:08:06 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
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 今晩も、今から7年前、311(2011)を遡って2年前、ヴァン・デ・コーク教授が、2009年に出した、発達トラウマ障害(DTD : defelopmental trauma disorder)をDSM-Ⅴにハッキリと入れてね、という提案書(http://www.traumacenter.org/announcements/DTD_papers_Oct_09.pdf) の22日目。

 今晩は、 「発達トラウマ障害≒愛着障害の証拠」の章の11日目。発達トラウマ障害≒愛着障害の診断基準D.2。です。

 

 

 

 

 

     D.2.否定的な≪本当の自分≫の感じがずっと続くこと。自己嫌悪、寄る辺なさ、自分には価値がない感じ、ダメだぁという感じ、できそこないな感じも含まれます。

 

 

 

 

 

      NCTSN(国立子どもトラウマ・ストレス・ネットワーク)の臨床医たちの調査によれば、発達トラウマ障害の子ども達の大部分は、否定的な自己イメージを持っています。CCTC(シカゴ子どもトラウマ・センター)のデータによれば、発達トラウマ障害の子ども達の中には、診断基準D.2.の(否定的な≪本当の自分≫の感じがずっと続く)出来事があります。自尊感情、自己信頼、自分には値打ちがあるという感じの、それぞれの弱さが、発達トラウマ障害のない子ども達にある20番目の症状に比べれば、3倍も多いとされてもいます。発達トラウマ障害の子ども達は、また、他のトラウマに晒されている子ども達に比べて、≪本当の自分≫に対して歪んだ認知をしている場合が多いとも、報告されています。この≪本当の自分≫に対する歪んだ認知には、否定的な自己イメージと否定的な自己評価、ダメだぁという気持ち、恥ずかしい感じ、あるいは、自分はまともじゃないという感じや、自分はできそこないだという感じが含まれます。他の出版されたデータも同様な知見を報告しています(フィンツィ、ラム、シュニットら、2001; トゥース、チチェッティ、キム、2002)。

 

 

 

 

 

 発達トラウマ障害≒愛着障害の子ども達の尋常ならざる自己評価、自己信頼の低さが分かりますよね。子どもは、繰り返し親に相手にされないず、相手にされるのは「宿題やったの?」「早く寝なさい」などと言われる時くらい、というような、ネグレクトをされたり、打たれたり、ひどい言葉を言われたりする虐待に、毎日晒されていると、いかに、自己評価、自己信頼が低くなるのかが分かりますでしょ。

 

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