トラウマは、昔話ではない。トラウマは、無意識の暴力の最大級のものですから、いまここで非常に苦しい苦しみです。
ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第13章 Healing from trauma : Owing your self 「トラウマから癒されること :本当の自分を生きること」p.206のブランク後の第2パラグラフ。
自分自身をコントロールすることを再び取り戻すためには、そのトラウマに立ち帰らなくちゃなりませんね。遅かれ早かれ、自分の身に起きたことにキチンと向き合う必要があります。でもね、それは、安全・安心を感じてからじゃぁなければいけませんし、そのトラウマでまた心の傷をつけられない様にした後じゃぁなければいけません。まず初めにしなくてはならないのは、いろんな感覚刺激に圧倒される気持ちと、トラウマの過去から連想する気持ちに、向き合う術を見つけることです。
この本ですでに申し上げましたように、トラウマ反応を引き起こす原動力は、感情脳にあります。合理的な脳とは対照的に、合理的な脳はいろんな考えで自己表現するのに対して、感情脳は、いろんな身体反応で自己表現します。すなわち、はらわたが千切れるほどのいろんな感覚、動機、呼吸が早く浅くなる、胸が張り裂けるような感じ、緊張して甲高い声でしゃべる、そしてまた、気分の落ち込み、こわばり、激しい怒り、自分を守りたい気持ちを示す特徴的な身体の動きです。
よっぼとの想像力があっても、こういった身体反応のある人の気持ちは理解できませんね。発達トラウマに苦しんでいる愛着障害の子どもたちは、こんな状態なんですね。
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