エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

発達トラウマ障害(DTD)治療の王道

2016-08-09 08:41:10 | トラウマを負う≪本当の自分≫を取り戻す

 

 

 

 
自分の人生を始めること
  私どもは、共同幻想に流されやすい。 Young Man Luther 『青年ルター』p.217の第1パラグラフ、下から7行目途中から。     ......
 

 Paul Frewen , Ruth Lanius (2015) , Healing the Traumatized Self   consciousness, neuroscience, treatmet 『トラウマを負わされた自分に対する囚われから自由になること  意識、脳科学、治療』の翻訳。、TRASCの症状を軽減しておかないと、確かにセラピーが続きません

 最終章の第7章、p.281の最後のパラグラフから。

 

 

 

 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の子ども一人びとりの、トラウマ関連の変性意識(TRASC)に、自己防衛の対処方法として、陥りやすい傾向を直に軽減していくと、クライアントが、その後のトラウマ治療の過程の準備が出来てきます。そのトラウマ治療の過程とは、トラウマを負わされた体験の記憶に折り合いをつけて背負い込まされたトラウマのために、癒されずに来た喪失を悲しんで、心に収めることに集中することです。特に、一般に考えられていることは、トラウマを負わされた経験の記憶に折り合いをつけ、トラウマに関連する悲しみや嘆きの経験を心の収めるためにはクライアントは、(1)現在を体験すること、(2)注意深く、トラウマを物語にすることに集中する、(3)内省的に心を整え、気付きを与えられること、(4)気持ちを受け止め、表現すること、が出来るようにならなくてはならない、ということです(ジョイコックス、フォアとモーラル、1998, ロエマー、リッツ、オーシロとワグナー、2005)。

 

 

 

 

 

 ここに、ラニウス教授らが記していることが、発達トラウマ障害(DTD)治療の王道です。

 特に、赤字に黄色のマーカーがしてあるところが、王道です。

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