エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

発達トラウマ障害(DTD)の子どものお母さんも、相手をするのが大変

2016-08-09 03:53:09 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 

 
大人の、世の中を守る役割って?
  私どもは静かな目的を持って、日々を生きたいものですね。 The life cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』、p66の ブランクの後から。......
 

 

 発達トラウマ障害DTD愛着障害の子ども。良い関係が出来ても、発達トラウマ障害(DTD)の症状が軽減しないと、セラピーは続かない場合が多い。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第6章、本のタイトルにもなっている「犬として育てられた少年」のp.145に第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 その週末、私はポケベルにジェーンの電話番号が出た時には、ゾッとしましたね。私は折り返しの電話をしたくありませんでしたし、また病気のぶり返したって話は聞きたくなありませんでした。あるいはまた、誰か新しい「専門家」がジェーンに伝えてあった別の治療法が逆効果だから止めなさい、とジェーンに話すのも気が引けました。シブシブ、ジェーンに折り返しの電話を入れたのは、深呼吸をして、まずは自分を落ち着かせてからのことでした。一番怖いのは、ジェーンの口ぶりからメソメソ泣いているのがすぐに分かる場合だ、と思いましたよ。

 

 

 

 

 

 不安が強くて、依存的な母親がのべつ幕なしに、電話を掛けられた時には、このブルース・ペリー教授の言葉が頷けます。この手の母親を力づけるのには、セラピストの根源的信頼感と、心のゆとりが、時間が、相当ないとできる話ではありませんよ。

 

 

 

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