クリュテムネトスは母親だからと言って、エレクトラがパレーシアになれたのではありませんでしたね。
エレクトラは忌憚なく話を進め、母親がしたことを非難しました。
この2つの会話に間に、もう1つ対照的ではないことがあります。それは、二人の立場の違いです。というのも、クリュテムネトスは女王ですが、エレクトラは召使だからです。エレクトラは、召使いの立場ですし、この文脈でも召使いの役割を演じています。エレクトラは、父親に家に父親の加護の元に暮らせるわけではありませんし、自分の母親に話しかけるのは、召使として女王に話しかけるものでした。エレクトラには、パレーシアの権利が必要です。
立場が弱い人が、忌憚なく話をするときには、たとえ親子であっても、パレーシアの権利が必要です。
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