自分の感じを生かしてこそ単に「勤勉性」ですと、お役所仕事との区別が区別がつきませんでしょ。丸山眞男教授が「無責任の体系」と呼び、ハンナ・アーレントが「人類への犯罪」と呼ぶ、「お役所仕事」......
「米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画をめぐり、埋め立ての承認を取り消した沖縄県の翁長(おなが)雄志(たけし)知事を国が訴えた訴訟で、福岡高裁那覇支部(多見谷寿郎裁判長)は16日、国の主張を認め、翁長知事が承認取り消しの撤回に応じないのは違法だとする判決を言い渡した。「普天間の危険を除去するには埋め立てを行うしかなく、これにより基地負担が軽減される」との判断を示した」(http://www.asahi.com/articles/ASJ9F6WJWJ9FTPOB00D.html)と、朝日新聞が伝えています。
テレビでもそのニュースが流れています。その時に映し出される裁判長の多見谷寿郎(たみや としろう)さんの、微妙な表情を私は見逃したりはしませんでしたね。
裁判官は、全員が国家公務員です。お役人。ですから、それじゃなくても、同調主義の日本人なのに、お役人となれば、なおさら同調主義が深まる傾向にあります。同調主義とは、自分が得する多数派にすり寄ることです。
裁判官は、本来は、法と良心に従うもの、とされます。しかし、裁判所も「ムラ社会」。国や行政の意向に沿わない判決を出せば、自分の出世を棒に振ることになりかねません。それは、国策裁判、行政裁判で、国に敗訴の判決を言い渡した裁判長の末路を見れば明らかです。
その代表格が、自衛隊を違憲とした長沼裁判の福島裁判官です。「
一審(福島判決)では、審理中の1969年9月に平賀健太札幌地方裁判所長が事件を担当した福島重雄裁判長に対して、訴えの却下を示唆する書簡を送ったことが公となり、裁判官の独立をめぐって裁判干渉が問題となった(いわゆる平賀書簡問題)」。しかし、福島重雄裁判長は、この上司からの圧力に屈せず、自衛隊違憲、長沼にミサイル基地を作ることを認めませんでした。しかし、その後、窓際的な閑職に甘んじ、裁判長を務めることなく退官したと言います(http://sun.ap.teacup.com/souun/18426.htmlなど)。
こうなれば、国策に「NO」と言える裁判官は、出にくいですね。裁判官も、日本では、隷属的な存在なんです。市民のためになる判決、市民の立場に立った判決は、日本ではほとんど「奇跡」的存在でしかありません。
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