インターメッツォ : 信頼して人生を歩む、ということ今宵は、1人の無名の女性の言葉を学びます。その女性は、西村秀夫先生の奥さん、西村董子さん。世田谷は深沢のご出身。トルストイを岩波文庫に翻訳した中......
今宵の聖書の言葉は,アナニアの失敗,です。
今宵は,本田哲郎神父様の翻訳で,『新約聖書』の5番めの文書から。「小さくされた者たちの言行録」第4章~5章にかけて,
「富はみんなのもの ―相互扶助の根拠―
32信頼をもってあゆみを起こしたおおぜいの人たちは,身も心も一つだった。一人として,自分の持ち物のうちの何かを,自分だけのものと主張する者はなく,かれらにとってはすべてが,けがれまでも共有のものだった。…
裏表のない相互扶助がなければ,聖霊をあざむく
1他方,アナニアという人は,妻のサフィラと相談して所有の財産で商いをしたが,妻も承知のうえで,代価の一部を取りのけて,残りを持ってきて派遣される者たちの足元に置いた。するとペテロが言った。「アナニア,いったいなぜ,サタンに心うばわれ,聖霊を偽って,土地の代金の一部を取りのけたのか。土地は残すつもりなら,手元に残しておけたし,売っても代金は自分の思い通りにできたはず。どうして,こんなことをする気になったのか。あなたは人間をあざむいたのではなく,神をあざむいたのだ。」5これを聞いて,アナニアは倒れ,息絶えた。」
アナニアは,皆が稼ぎの全部を出している時に,自分だけその一部を懐にしようとしたんですね。ペテロはそれを見抜きます。
アナニアは,ペテロにウソをつく前に,何と心の中でつぶやいていたことでしょうか? 「少しくらい残しても,ばれないだろう」,「ばれなきゃ,何やってもいいや」…。このように自分にまずウソを言うわけですね。
聖書では,自分にウソをつくことを,神様にウソをつくこと,神をあざむくことだというわけでしょ。すると,自分にウソをつき,神様にウソをついたアナニアは,息絶えて,死んでしまいます。身体が死んだように書いていますけれども,心は,自分は死んでいますね。自分が死んでいれば,身体も死んだも同然です。
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