エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

言うは易く行うは難し

2016-01-26 07:13:06 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
思いがけない発見
  コペルニクス的転換を行った、ダーウィン、アインシュタイン、フロイト。しかし、3人とも、当初はそんなつまりはなかったらしい。 p177下から3行目途中から。...
 

 人生の巡り合わせの8番目の舞台の生きる力、人間力は「叡智」と「まとめる力」ですが、こう言われたら、高尚な響きがあるために、歯が浮く感じがする場合があります。

 The lie cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』の始めに戻って、「完成版の前書き」、p.5の、下から3行目から。

 

 

 

 

 

 高齢者と、「叡智」と「まとめる力」と言う言葉の関係が、ひどく歪んだものになってしまうのは、こういった「叡智」と「まとめる力」の性質が、地に足のついた人間力であると分からないからです。こういった「叡智」と「まとめる力」の生きる力は、高尚すぎるし、定義しがたいものになりがちです。私どもは、こういった人間力をやり取りのある関係に当てはめなくてはなりません。私どもは、こういった言葉の本当の意味を書き留めなくてはなりません。たとえば、たしかに、叡智は、百科事典に載っている意味は適切ではありませんし、事実も常とう句も盛り過ぎです。大学辞書(ランダムハウス)も、同様に芳しいものではありません。「賢い性質、ないしは、賢い状態。真実なこと正しいことを知っていて、しかも、正しい判断力があること。学問的な知識、ないしは、学問的な学び。賢い言い回しや教え」ですからね。

 

 

 

 

 

こう言う定義を並べられても、「それじゃあ、今日から、「叡智」と「まとめる力」のある関わりをしてください」と言われても、出来ませんよね。知ることは大事ですけれども、知ったからって、それがその通り出来る訳じゃぁ、ないでしょ。

 言うは易く行うは難し。

 

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