エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

「アヴェロンの野生児」みたい

2016-06-13 02:15:37 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
トイレの神様から、無垢な自分が生まれる
  ウンコやオシッコでさえ、光になる。そんなこと、ホントにあるの? Young Man Luther 『青年ルター』p205の第3パラグラフから。&nbs...
 

 

 発達トラウマ障害(DTD)≒愛着障害の子どもは、アメリカでも、ニッポンでも、基本がホッタラカシです。発達トラウマ障害(DTD)の子どものセラピーには、慎重さと賢慮が必要です。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第6章、本のタイトルにもなっている「犬として育てられた少年」のp.131から。

 

 

 

 

 

 私はジャスティンの眼て、この世の中を見て見ようとしたんです。ジャスティンは未だ病気で、ジャスティンの肺炎は、まだ治りきっていませんでした。ジャスティンは怖れを抱いていましたし、混乱していました。ジャスティンは、この新しい、混沌とした所に置かれているのか、全く分かっていませんでした。ジャスティンの犬小屋の家なら、馴染がありました。ジャスティンは自分のまわりにいる犬たちは知っていましたし、何が犬から期待できるかも分かっていました。それから、ジャスティンは腹を減らしていると思ったのは、ジャスティンがこの3日、食べ物のほとんどを投げ捨てていたからでした。私が近づくにつれて、ジャスティンはニヤニヤして、小屋の狭い中を這いまわり、ギャーギャー喚き散らしました。

 

 

 

 

 

 ジャスティンがいかにケダモノみたいになってたかが分かります。発達トラウマ障害(DTD)のケアは、ある意味では、パリ郊外で200年以上前の「オオカミに育てられた少年」=「アヴェロンの野生児」のケアと同じなのかもしれませんね。

 

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