エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

発達トラウマ障害(DTD)セラピーを支える信頼

2016-07-24 05:02:39 | 間奏曲

 

 

 
息の話
  今晩は、「息」を考えます。 1)息は、命そのものです。 命があることを「息がある」と言います。反対に、死んでいることを、「もう息をしてない」とも言いますね。息は......
 

 2年前(2014年)、心理臨床学会の招聘講演で、発達トラウマ障害(DTD)について講演した、Ruth Lanius ルース・ラニウスさんらが昨年出した本、Paul Frewen , Ruth Lanius (2015) , Healing the Traumatized Self   consciousness, neuroscience, treatmet 『トラウマを負わされた自分に対する囚われから自由になること  意識、脳科学、治療』の翻訳。 発達トラウマ障害(DTD)のセラピーの目的がハッキリ示していて、良かったですね。 

 最終章の第7章、p.277の、ブランクから。

 

 

 

 

 

 安心と安全、信頼と希望 : 変化の最初の要素

 

 ジュディス・ハーマン(1992b)は、セラピーがもたらす変化の基本方針について、『トラウマと回復』というジュディスの本で、述べています。効果のある治療の基本方針は、今の一流のセラピストによって、確認されています(クロイターら、2011, カートイスとフォード、2009, フォードとカートイス、2013, ソロモンとシーガル、2003)。表7.1は、セラピーの過程を詳細にお示ししたものですが、その過程を通して、TRASCとトラウマの記憶そのものが解決します。

 

 

 

 

 

 

 下の表7.1のintersubjectiveとあるのは、「相互主観性」と直訳されますけれども、すると、具体的に臨床で何を意味するのか、分からなくなりますね。これは「共に見ること」と考えて良いです。あるいは≪約束≫のことだ、と考えて良いものです。

 発達トラウマ障害(DTD)のセラピーでも、≪約束≫と≪約束≫を支える信頼がものを言います

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 心理学がお役に立つこと | トップ | #マッサージで、#発達トラウ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿