今の時代は、大事にしたい相手は、自分で探す自由があると同時に、そうしないと見つからない時代です。
p2下から8行目途中から。
結婚は社会的配慮に基づいて決めていくもので、人を大事にすることだって、いったん結婚した後に、育っていくものだ、と思われていました。ここ数世代において、ロマンチック・ラブという考え方が西洋社会では広まってますね。アメリカでは、慣習に対する配慮はゼロになっている訳じゃないけど、非常に広範に、人々は「ロマンチック・ラブ」、すなわち、結婚に至るような、人を大事にする思いを追いかけています。自由恋愛と言う新しい考え方が、「人を大事にすることの働き」の大切さの反して、「大事にしてくれる相手」の大事さを非常に強めることになっちゃってるんですね。
アメリカでしたら、ここ百年くらい、日本でしたら、ここ数十年くらいでしょうか、自由恋愛、ロマンチック・ラブという考えが広まってきましたね。フロムは、自由恋愛ですと、人を大事にすることが、どんな効き目があるのか? どんな人間関係を実現するのか? ということが蔑ろになり、自分を大事にしてくれる人を探すということについつい眼も心も向かっちゃってると言いたいようですね。しかもそれは残念なこととして。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます