エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

自分自身と向き合う恵み

2015-02-21 12:08:26 | アイデンティティの根源

 

 過去と現在を結びつけて未来を見通すときには、東向き、光を仰ぐのです。

 Young Man Luther 『青年ルター』のp184最初から。

 

 

 

 

 聖アウグスティヌスが、人間のトータルな破滅に対する、悲しげな言葉にもかかわらず、アウグスティヌスは、自分の記憶の中で、自分自身と正面から向かい合うことを、むしろ、悦んでいる感じです。それにもかかわらず、アウグスティヌスが自分自身と向かい合うことができたのは、神の恵みの賜物なんですね。

 

 

 

 

 自分自身と向かい合うことが日常化している人にとっては、自分の向かい合うことは日常的です。しかし、それはここに記されているように、神様の恵みです。しかし、自分と向き合う習慣がない人には、「そんな難しいことは…」となるでしょうね。

 そう、自己内対話、内省は、自分一人でやることなのに、自分一人ではできない。二律背反ですね。それは、子どもが、一人遊びを一人でできないのと同じです。子どもは母親に見守られているからこそ、一人遊びを遊べるのです。

 同様に、私どもは、神の恵みのおかげで、自己内対話を、1人ででするのですね。

 

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                            


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