エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

“生きてる“ 気がしない?!

2016-09-01 04:52:19 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 

 
義務教育と大人の責任
  一行三昧アインシュタインの創造主 : 遊びとイメージ2013-08-30 02:00:55 | エリクソンの発達臨床心理&n...>続きを読む......
 

 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の子ども。感情をコントロールできなかったり、時々、一場面の記憶がゴッソリと落ちていたり、…します。よくあることです。

 The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.126。第8章。第4パラグラフから。

 

 

 

 

 

 マリリンはまた、次のように言いました「私は、生きてる感じがしないです」と。マリリンは、テニスクラブにいる時や手術室で仕事をしている時以外は、何にも感じないのが普通でした。数年前、マリリンは、カミソリの歯で自分を傷つけると、感覚を取り戻せることが解かりましたが、深く深く、自分を傷つけるほど、無感覚でなくなることが解かって、愕然としたことがありました。マリリンはお酒も試しましたが、父親と、父親がお酒に飲まれていたことを思い出したんですね。そうすると、マリリンは自己嫌悪になったんです。それで、その代わりに、マリリンは、可能な限り、テニスを熱狂的にやるようになったんです。テニスを熱狂的にしていると、生きてるって感じがしたんです。

 

 

 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の人は、概ね生きている実感が弱い。でもね、意味喪失の時代、ルーティーン・ワーク、「いつも通り」「今まで通り」を繰返している現代人も、生きている実感が、概ね弱い

 ですから、発達トラウマ障害(DTD)の人を支援する大人は、「何のために生まれて、何をして生きるのか?」の問いを問いつづけながら、毎日の生活を意識的にしていることでないといけません

 

 

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