ガンディーにとっては、敵も味方も皆兄弟。傷つけていい相手などいないのですね。
p239最後の行から。
敵でも味方でも、この行動指針を理解するのは容易いことではありません。労働者たちが弱り出した時に、ガンディーはすぐさまに、「断食宣言」をしました。ガンディーの友達の中には、断食宣言などは「バカげているし、非人間的だし、一層悪くなる」と考えた人もいましたし、ガンディーもそうかもしれないと認めました。あるいは、中には涙にくれるものもありました。しかし、ガンディーは次のように、言います。「私は皆さんにお示ししたいんですね。私は皆さんと遊んでいるわけではありません」。私どもは言いたくなるのですが、ガンディーは本気で熱心でしたし、ガンディーが本気で熱心であったという事実によって、地域の良心の課題が、すぐにでも、国家的な価値にまで高まったのでした。この魂にも響くアピールの中で、ガンディーが様々な形で強調したのは、次のような根源的な心の強さでした。それは、それなしには、どのような課題も「美徳」たりえないものです。その根源的な心の強さとは、正義を志す意志、規律ある目的、どんな仕事に対しては払われる敬意、そして何よりも、他者の誠実さに自らを委ね続ける態度、のことです。
圧倒的な箇所ですよね。ガンディーは、「根源的な心の強さ」を教えてくれます。これは、エリクソンの発達危機に沿っているのが面白いですね。will 意志は、2番目の発達段階の幼児前期の発達危機、autonomy vs shame & doubt、自分の感じを頼りに生きていいという感じ=自律している感じ 対 自分の感じに従うことが恥ずかしくて、自分を疑ったらいいのか、相手を疑ったらいいのか分からない感じ のぶつかり合いを、自律している感じを豊かにすることで乗り越えた場合の、美徳でしたでしょ。でもただの意志じゃぁない。正義を志す意志。それは一番上等な意思。次のpurpose、目的は第3場面の発達段階、児童期の発達危機 initiative vs guilt、自分の感じを行動に移してもいい感じ=積極的に自発的な感じ 対 自分の感じを行動に移しちゃダメでしょという感じ=ダメな子という感じ を、積極的で自発的な感じを豊かにすることで乗り越えた時の美徳がです。でもただの目的じゃぁない。規律のある目的。これも一番上等な目的です。
でもね、エリクソンが4つ目に上げたtrustfulness、他者の誠実さに自らを委ね続ける態度。これが最も大事、要なんですね。これは、相手から裏切られても、信じ続ける態度です。 そして、これは最初の発達段階の乳児期の発達危機、根源的信頼感が根源的不信感に勝るときの、大文字のHope、突き抜けたデッカイ希望ですね。これが何よりも素晴らしく、言うは易く行うは難し、なものですね。
trustfulness。
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