今晩も、今から7年前、311(2011)を遡って2年前、ヴァン・デ・コーク教授が、2009年に出した、発達トラウマ障害(DTD : defelopmental trauma disorder)をDSM-Ⅴにハッキリと入れてね、という提案書(http://www.traumacenter.org/announcements/DTD_papers_Oct_09.pdf) の6日目。
序章(イントロダクション)の「まったく診断されないままでいるケース」の次。
間違った診断をされちゃうケース
こういう子ども達に見合うトラウマ関連の診断がない場合、赤ちゃんの頃からいろんなトラウマを繰り返し負わされている子ども達は、別の診断をされてしまうことが多いです。別の診断をされますと、効果のない治療をされてしまいやすいでしょ。たとえば、シカゴ市子どもトラウマ・センターがサービスを提供している子どもは、以前の診断、双極性障害(躁うつ病)、ADHD、もしくは、双極性障害+ADHDと診断に見合うサービスのために、それぞれに見合う薬物を貰います。 それでサイコセラピーを受けない子どもも多い。トラウマの生育歴に着目した治療はホッタラカシですし、薬を貰うと症状が実際にひどくなる場合も多いんですよね(ストルバッハ、「私的な対話」、1.25,2009)。
診断、アセスメントがいかに大事か分かりますでしょ。
その道の「専門家」が、その診断、アセスメントを間違えることが、いかに罪深いことなのかも分かりますでしょ。
発達トラウマ障害≒愛着障害の診断、アセスメントを間違えると、ここにあるように、もらわないで済む薬を貰うことになります。リタリンやコンサータの場合が、今のニッポンでは、多い。そうすると、無駄金を間違った処方に払わなくてはならない、という経済的損失が、その子どもと家族にもたらすことになります。一昨年度の心理臨床学会での、杉山登志郎さんの講演によれば、この発達トラウマ障害≒愛着障害の子ども達は、間違った処方で、間違った薬を貰う一大集団をなすということです。すると、国の財政を、無駄な薬の医療費として、支払っていることになります。国家的財政的損失でもあります。
でも、それだけではありません。私は、一番問題だ、と思うのは、発達トラウマ障害≒愛着障害の子ども達が、アメリカ精神医学界や、アメリカ子ども虐待専門家協会が、やってはならない事=禁忌だとすることを、されちゃってる、ということです。発達トラウマ障害≒愛着障害の子ども達にやってはならないことは、何かを強制されることです。今のニッポンでは、学校でも、児童施設でも、日課やルールを、発達トラウマ障害≒愛着障害の子ども達に強制する、ということを、仕事として、税金を使ってやっちゃってる、という訳です。つまり、今のニッポンでは、発達トラウマ障害≒愛着障害の子ども達を、税金を使って虐待している、のが、現実です。
「専門家」の無責任、罪深さがハッキリ分かりますね。
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