発達支援には、心理臨床的洞察と倫理的態度が、なくっちゃね。人生で躓いたら、振出しに戻りましょうよ。それは赤ちゃんになれ、と言うんじゃないですね。根源的信頼感をより確かなものにしましょうよ、希望の中に、いままでよりも、たくさんな人と一......
2年前(2014年)、心理臨床学会の招聘講演で、発達トラウマ障害(DTD)について講演した、Ruth Lanius ルース・ラニウスさんらが昨年出した本、Paul Frewen , Ruth Lanius (2015) , Healing the Traumatized Self consciousness, neuroscience, treatmet 『トラウマを負わされた自分に対する囚われから自由になること 意識、脳科学、治療』の翻訳。 最終章の第7章、p.276の第3パラグラフから。
トラウマセラピーの最初は、トラウマからの回復の始めも同じことですが、安心・安全か保障されるところから、セラピーの関係を確立するという骨の折れることの多い関わりを確立するために、慎重に配慮するところからです。このセラピーの関係は、安心・安全で、当てになり、しかも、希望がいつでも注入される関わりです。枠組みをハッキリさせるセラピーは、TRASCを直接減らすことを狙いますし、他のトラウマ由来の悩みも、セラピーの初めから終わりまで、大事になります。発達トラウマを生き延びてきた経験を言葉にすることは、トラウマ治療の中心です。発達トラウマ障害(DTD)を生き延びてきた経験を語ることこそが、癒し、自分が人生の主人公になること、自分が成長する事の助けになりますし、トラウマの元になった、いろんな出来事がもたらした様々な喪失を慰めてくれます。
たしかに、発達トラウマを生き延びてきた経験を言葉にすることは、トラウマ治療の中心です。しかし、子どもの場合は特にそうですが、その経験を言葉にするのは、難しい場合が少なくありません。プレイセラピー、箱庭療法、コラージュ療法などの投影法を子どもの場合多用するのは、言葉にせずとも、遊びや人形や絵などの形で表現しても、セラピーになるからです。その場合、必ずしも、言葉にしなくても、癒しになります。
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