エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

発達トラウマ障害(DTD)の人 支援者の本音を鋭く見抜くことがしばしば

2016-09-09 07:53:22 | トラウマを負う≪本当の自分≫を取り戻す

 

 

 
圧倒的な悦びの ヒ・ミ・ツ
   暗黒時代と言われている中世ヨーロッパと、日本は、どうしてここまで似ているんでしょうか? Young Man Luther 『青年ルター』p.224の、下から5......
 

 

 Paul Frewen , Ruth Lanius (2015) , Healing the Traumatized Self   consciousness, neuroscience, treatmet 『トラウマを負わされた自分に対する囚われから自由になること  意識、脳科学、治療』の翻訳。発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども、大人

 発達トラウマ障害(DTD)の子どもと大人は、赤ちゃんの時にお母さんとするような、関係に忠実なやり取りがあれば、回復していくものですね

 最終章の第7章、p.288の、面接者から。

 

 

 

 

 

 面接者:あなたが回復する時、どのような変化がありましたか?

 キム :今は支援を受けています。その支援は以前はありませんでした。私は幸せでしたけれども、家に帰るのも一人ぼっちでしたし、実際私の周りには誰もいませんでしたね。今は、私の傍らには、いつも強力な支援がありますね。

 面接者:社会的な支援をして貰って、どんな感じですか?

 キム :はじめは支援なんて信用してませんでした。はじめは、支援を出来るだけ避けていなたんです。在るグルーブの人たちは、普通に見えましたし、私のことを対等で、有能で、価値があり、可愛げがある、と見なしてくれたんです。いまは、支援のお陰で、見ることができますし、大丈夫って言えます。こういったいろんな人たちが、私のことを大丈夫と思ってくれましたし、私のそばにいたいと思って呉れればこそです。しかも、私の近くにいてくれるのは、お金を貰えるからでも、義務からでもなく、私に好感を抱いてくれたから、なんですね。…

 

 

 

 

 

 キムさんは、支援をはじめから歓迎したわけではないようですね。ひどい仕打ちを受けることが多かっただろうだけに、キムさんがそうするのも無理はありませんね。でも、支援してくれる人たちが、お金や義務感からではなく、そう願ってしてくれていることが肌身に感じれば、キムさんも支援を悦んで受け止めるようになった、ということでしょう。

 

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