エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

悪い良心から解放されたら

2016-01-20 07:49:02 | アイデンティティの根源

 

 

 
人を大事にすること = やりとりすること 改訂版
  人を大事にすることの意味を学び続けることが、とっても大事。 p5の4行目から。    &nbs...
 

 良心が、組織やこの世的な「正しいこと」から解放されたら、それは豊かで、実に生き生きとした、しなやかで晴れやかな全うさが実現しますね。

 今日は、Young Man Luther 『青年ルター』、第Ⅷ章 終章(エピローグ)のp.252の、最後の行の途中から。

 

 

 

 

 

フロイトは、ひとりびとりの洞察力を、「正しいこと」を強調する人たちの(悪い)良心から解放しようとしました。フロイトの真っ当さは、ひとりびとりの自我の真っ当さですが、問題なのは、集団になった人間が、真っ当な人間に相応しい世の中を作り出すのか否か、ということなんですね。

 

 

 

 

 ルターも、フロイトも、人間の信頼と洞察力という、最も価値あるものを、悪い良心から自由にしようとした点で一致していました。それは、信頼も洞察力も、悪い良心から解放されたら、人間らしい暮らしを作り出す上で、これ以上頼りになるものはないからです。

 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 命がけの事業 | トップ | 感情脳を鈍くする抗精神病薬... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿