エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

インターメッツォ : 神が働かれる場

2016-07-07 02:28:49 | 聖書の言葉から

 

 

 

 

 
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 今宵も、本田哲郎神父様の言葉です。『釜ヶ崎と福音 神は貧しく小さくされた者と共に 』から。

 

 

 

 

 

 天の父である神がどこではたらいておられるかをはっきり示している詩篇があります。詩編113篇━ハレルヤの詩篇です。…「… 主は御座の高きを置き、なお、低く下って天を御覧になる。弱い者を塵の中から起こし 貧しいものを芥の中から高く上げ」(4-7節)。やはり低く下っているではないかといいたくなるのですが、これはヘブライ語の「アシュピリー」で「沈み込んだ状態」を表わす言葉ですから「低みに立って」と訳すべきです。「塵」とか「芥」、つまりほこりやゴミがたまるようないちばんの低みそこから神が貧しく小さくされた人たちと共に立ち上がる。そこに神の視座がある。そこが神の働かれる場なのだということです。

 

 

 

 

 

 ここを読むと、サイコセラピーをしているところかと感じますね。こころの病気、家族の諍い、家庭内暴力、引きこもり、貧乏、負債…。普通は、そんなところから逃げ出したいと思う。そこが、塵芥と思うからでしょう。ところが、そこに再生のカギがある時考えない。本田哲郎神父様がおっしゃる通り、その塵芥に神が働かれる…。

 実際先日のセラピーでは、母親との諍いが絶えない子が、学校を止めると繰り返していたのに、その子が示す絵に、すでに最深欲求に繋がる、闇の中の光、オリエンテーションがハッキリと示されていました。日常では全く問題が解決していないのに、無意識の中では、解決しているばかりではなく、すでに人間にとっても最も大事な最深欲求が、すでにその娘の魂にハッキリと示されていることが分かります。

 それは1人ではできないことなのです。神様が「低きに立って」くださるから、その娘も、闇の中に光を見つけることができたのです。実際には、神様の身代わりに、どなたかが、その娘の低きに立つ〈心から分かる、理解する、under-stand〉ことが、ささやかながら大事になります。

 

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